トレイルランナーズ大阪の安藤大です。
運動会でびりだった人をワールドクラスのスプリンターにする本—スーパーアスリートへの方程式 スプリント版
運動会でびりだった人をワールドクラスのスプリンターにする本—スーパーアスリートへの方程式 スプリント版 相川宗大著

今日の一冊、「運動会でびりだった人をワールドクラスのスプリンターにする本—スーパーアスリートへの方程式 スプリント版」2006年発行と古い本ですが、手にとった理由はタイトルネーミングが絶妙だったこと。そして、著者が国内初で唯一の“完全成功報酬のコーチ”ということです。

経歴が陸上部でもマラソンランナーでもなく、私と同じ元ボクサーというのもヒットしました。(おそらくこのコーチもこれまでにランニングのケガや故障はほとんどないはず)

完全成功報酬でそれで生計を立てているわけですから、プロコーチと言えるでしょう。しかもただタイム短縮に対する報酬ではなく、たとえば「3年以内に全日本チャンピオンになる」その選手の目標達成に対して、報酬を受け取るスタイルを取っています。これはスゴいことです。

内心は「大丈夫なの?」サイトを確認したところ、8年経った現在でもコーチをされていました!

「長距離走は練習すればタイムを短縮できるが、短距離走の速さは才能で決まってしまう。」これを著者は真っ向から否定しています。

キーワードは、「骨盤」「股関節」「重心の真下に着地「カウンタースパイラル」。ちょっとナンバ(なんば)走りな話も入っていますね。

カウンタースパイラルは、「十分練習する必要がある」と述べています。僕が最近トレイルラン二ングの登りで教えている技術もそれに近し。本を読んでも、人から聞いてもダメで、ある時自分の頭で「話していたことはこの感覚か!」ぱっとひらめくような瞬間が必要なんだと思います。

陸上部の方、野球やフットサルなど足の速さが必要不可欠な競技をやっている方はすんなりと頭に入ってくる一冊です。

◆コメント
僕自身も小中学校で50m8秒を切ったことはなく、無理やり抜擢された1,500m走でも最下位。沿道から大声援を受けながら、ゴールする始末。今はインターバルでキロ平均3分20秒と世界的に見ればまだとんでもなく遅いですが、短距離でもそこそこ速くなりました。人は「トレーニング次第で誰もが速くはなれる」というのは僕自身が身を持って体験しています。言い換えれば、トレーニングが間違っていると速くはなれない。

足の遅い人はいない。足が遅いと考える人がいるだけである。

多くのトレイルラン二ングの本では、「どこの筋肉を使うか」ばかりに焦点が充てられていますが、つきつめていくと大事な最近のは「いかに足へのダメージを少なく走るか」ということ。ダメージさえ抑えることができれば、レース後半やレース後の足も快適です。

◆本著より
確かにトップスプリンターな股関節を使えていますが、股関節を意識して走っているわけではありません。

体幹を斜め上に傾けてスタートしスピードが上がるに従い、少しずつ上方へ起こしていきますが、足の動き(蹴る角度)はまったく意識しないように

一般的に加速できるのは50mぐらいまで

ブレーキをかけると足の筋肉に大きな負荷がかかりますが、ブレーキをかけずにターンできれば、筋肉に負担をかけずに(疲れることなく)非常に短い時間で切り返しができます。

カウンタースパイラルを使えれば、想像を絶するほど速く走ることができます。

短距離走と長距離走では腕や肩甲骨、カラダの使い方が違う