ウルトラトレイル・マウントフジ2014。

今年は@iRunFarのTwitterフィードで中継が流れて、臨場感あるトップ選手の激走を出場してないランナーも楽しむことができた。

ソーシャルメディアの充実もウルトラトレイル・デュ・モンブランに追いつきつつあるようだ。残念なのは結果がランネットで逐次確認せねばならず、香港100のように選手がポイントを通過するごとにフェイスブックやTwitterに自動投稿されるといったサービスがないこと。

さて、レース結果は、

やはりワンツーフィニッシュはFrançois d'Haene(Salomon)とRyanSandes(Salomon)。

Françoisは25歳でRyanは31歳。
体力ではなく、二人とも若いこと、これまでにケガや故障、胃腸不良、リタイアがないことが選出した理由。

Ryanは重さ10km以上の荷物を背負って走る砂漠マラソン250kmのすべてで優勝のグランドスラムを達成しており、寒さはわからないが、猛暑やトラブルにも強い。

トップ選手でも20時間近く走ることになる100マイルレースでは速いといったことより、むしろレース展開にムラのないことが重要な要素になる。

いつも安定したレース運びで“精密機械”と称されるAntoine Guillon (WAA)のレースポジションがひとつの参考になると考えていた。Antoine選手は、いつも圏外からゴールした頃にはトップ10位内入賞するのだ。

オーストラリアのBrendan Davies (Inov-8) 。ノースフェイスオーストラリア100優勝、ウルトラランナー・オブ・ザ・イヤーも受賞しているだけあり、維持と誇りを感じた走りだった。

先行逃げ切り方のFrançoisに対し、序盤は抑え、中盤から差すスタイルのRyan。今回もRyanが100kmを過ぎたあたりから抜け出すかと思いきや、やはり先日のビッグチャレンジの疲労が抜け切れていなかったようで、伸び切らず。(疲労抱えて2位キープはやはり超人的)

今回最も感じたことは、トップ選手のレース感覚がみな短すぎるのではということ。そのため何かしらの疲労やケガ・故障を抱えている。

FrançoisがAwakura (94.9k) を9:28:01で通過したと聞いて、「人間のペースじゃない!」

本当にこんな記録出せるの?と疑われた主催者側予想タイムよりも遥かに速いペース。100kmをサブ10ペース(総距離は169kmで山です)。

けれどそこに驚きはなく、それが世界のペースなのだ。

まるで無敗同志のプロボクサー対決を見ているような、そんな手に汗握るレース展開だった。

◆レース結果
1.François D’Haene (Salomon) — 19:09:13

2.Ryan Sandes (Salomon) — 20:18:59

3.Mike Foote (The North Face) — 20:54:16

4.Antoine Guillon (WAA) — 21:29:12

5.Lionel Trivel (Hoka One One) — 21:32:50

6.Brendan Davies (Inov-8) — 21:53:57

7.Tetsuaki Nomoto — 22:19:52

8.Keita Kobayashi — 22:23:10

9.Piotr Hercog (Salomon) — 22:44:25

10.Nick Clark (Altra) — 23:10:43