トレイルランナーズ大阪の安藤です。

The North Face Endurance Challenge Chanpionship in Californiaの振り返り、コースレポートです。

・サンフランシスコのトレイルについて
テクニカルレベル2。木の根やゴロゴロした石も少なく、高度なテクニックを必要とする場所はほとんどない。初心者から経験者まで楽しく走れるトレイル。前半は滋賀の高島ロングトレイルを思わせる見晴らしのよい景色の中、ダブルトラックのダート林道が続く。名古屋に競馬場を料理した「ダートマラソン」大会がありますが、そのトレイル版。まるで競争馬になった気分。

・海外レースならではのスケール感
海に向かってのダウンヒルにはどの選手も思わず、「Amazing!」と叫ぶ。

後半。一転して雰囲気が変わり、長野の信越五岳や斑尾高原を彷彿とさせる巨木が立ち並ぶ、静かなトレイル。

・コース難易度について

5段階中の5。「映像では走りやすそうに見えるけどなぜ?」走ってみて、わかりました。小刻みなアップダウンが続く、コースの50%以上はシングルトラック。常に狭い道で、誰かしらに迫られるというレース展開。のんびりできません。

国内では珍しい、絶景オーシャンビュー!

・スタートから序盤
ダブルトラックのダート林道。馬の糞がたくさん落ちており、気をつけないと危ない。男性も女性も「上りは走るもの。」とでもいわんばかり。速い!

遠くまで見渡せ、先頭集団を視界に捉えながら、自分のペースを保つ。

・「速い」というより「強い」女性ランナー
上下サロモンウェアの女性ランナー2人。前半抜きつ、抜かれつ。

・ランナーを抜くときの声のかけ方の違い
国内では、「すみません。」「通ります。」追い越す時の会話が無味乾燥な印象があるのですが、海外は会話が紳士淑女的でした。「あなたの左を通ります。右に避けて。」「私たち2人のために道を空けてくれるかしら?」追い越される側は、「Good Job!」や「You are a man!(お前、男の中の男だよ!)」といって道を譲られたり。こちらも同じく言い返したりして、そうしたレース中に生まれる会話が心地よく、楽しかった。

海に向けての絶叫ダウンヒル。海外の選手は下り階段が苦手らしく、男性も女性もみんな恐る恐る下っていました。(スカイランニングの選手は例外)私はロード系選手が苦手とする下り階段では、クロスステップでぶち抜きました。


・高低図の急こう配の正体
スイッチバックの登りでした。林道をジグザグに延々と登りつめていきます。なだらかな傾斜ということもあって、誰も歩く人はいません。

・ショートカットは、スポーツマンシップに反する
目の前のランナーが自分の前を走る女性ランナーを抜くため、曲がり角で少し道を横切った際、「スカイランニング!」と大きな非難の声を浴びました。スカイランニングレースでは、ショートカットが常套手段とされていることもあるとは聞いていましたが、そのような行為は「アンフェア(ずるい)」この言葉からも相当に嫌われているよう。たとえ自然へのダメージのないショートカットだとしても、みんなスポーツマンシップにのっとり、忠実に従っていました。

(後半)
国内であれば、長野の信越五岳トレイルや斑尾高原トレイルを彷彿とさせる、巨木が立ち並ぶ幻想的なトレイル。コース上の一部は、アメリカの超長距離自然歩道ジョン・ミューアロングトレイルも含まれています。以前から一度歩いて見たかったトレッキングコースだったこともあり、感極まります。ただトレイル上は自販機はおろか、トイレもほとんどないようなので、レースでエイドや仮設トイレがあるからこそ、快適に走ることができたと言えます。

目の前に横たわる倒木が道になっています。

振り返るとこんなに素晴らしい景色。

次回は、レース結果です。
続く

◆過去のレポートはこちら
【01】TNFエンデュランスチャレンジ(
レース出場特典など
【02】契約アスリートの顔写真が並ぶ、ノースフェイスサンフランシスコ店内の様子

【03】アナ・フロスト、フランソワ・デンヌなどサロモンランナーが集結!前々夜祭
【04】前日受付やコース説明は、営業中のノースフェイス店内で
【05】いよいよ号砲!トイレやエイドは充実。レース会場の様子
【06】どんなトレイル?レース中の模様
【07】2度のミスコースの真相とレース結果
【08】スカイランニング世界選手権優勝キリアン・ジョルネとエミリー・フォルスバーグ
【09】朝ランが男女ともサブフォー、サブスリーペース?世界一急坂の多い街
【番外編】スウィート・ノベンバーのロケ地を訪ねて