この大会を知ってから、ここまで来るのに4年かかった。
他のレースとは違い、かけてきた時間と意気込みが違う。

・足がもげても必ずゴールまで行くよ、ぼくらは
スタート5分前。第20回ハセツネCUPを共に走った、杉山さん(左)と一緒に記念撮影。杉山さんはドクターで、トレイルランナー。極寒の八ヶ岳スーパートレイル100kmを完走、悪天候にも強い実力者。序盤は一緒に並走することに。ロードレースでペースの異なるランナー同士が一緒に喋りながら走るなんてまずないだろうけれど、山を走るトレイルのレースではよくあること。レース中の会話も僕はいつも楽しみにしている。

前日の天気予報では幾度となく、「雷雨、雹、竜巻に注意しましょう。」の悪天候の知らせが続く。不安はなく、むしろワクワクしていた。天候が悪い方があとあと強烈に記憶に残るからね。ところが拍子抜けした。スタートの号砲がなる直前に雨はやんで雲が去り、一転して快晴に。その後、レース中の3日間は好天が続いた。

・START(河口湖八木崎公園)~A1(鳴沢氷穴)
5、4、3、2、1...スタート!!!自分の体に耳を傾けながら、調子の確認。マラソンもトレイルランも完走の秘訣は、「いかにマイペースを守るか。」。距離が161kmともなれば、ロードレースのように「前半で飛ばしすぎてしまった。」などというミスは、後半で致命的な疲労を抱えてしまうことになりかねない。また6kgもの重いリュックを背負っているので、気持ちがいいペースより、さらに落とし気味のペースで走る。(完走した今だからこそわかることだが、それでも周りにつられてペースが速すぎたよう。30時間までを狙うのであれば、序盤はサブフォーランナーがマラソンを制限時間目一杯使って走るぐらいのペースでよかったかもしれない。)

―エイドステーションはどうでしたか?
エイドは12箇所。大会実行委員長の鏑木さんが事前に、「エイドステーションには力を入れました。地元料理などこだわっています。」と話があり、期待していた。すべてのエイドに水、コーラ、アクエリアスがあり、特にコーラにはカフェインが含まれており、炭酸は気分転換にもなるので、非常に有難かった。エイドによってはコーヒーや紅茶、おしるこなども。他にはチョコレートや飴、レーズン、バナナ、オレンジ、パンに加えて、ポテトチップス、カップヌードル、白米おにぎり、焼きそば(A4)、水餃子(A5)、そば(A6)、富士宮うどん(A10)などがあった。白米おにぎりは外国人選手に人気のようであった。「1,000名を超えるランナーの焼きそばの用意やオレンジをそれだけの人数分カットするだけでも大変だろうな...有難い。」なんてことを考えながら、エイド休憩していた。