【読むパワーポイント(7)】 パワーポイントエクソシスト
「いかにもパワポ的なプレゼン」
そう聞いてみなさんがイメージするのは、
●やたらと箇条書き
●小さくて見えない文章
●空いている場所に写真やイラスト
●原色の派手な色遣い
●イラッとくるアニメーション効果
等々でしょう。
しかし、「わかっちゃいるけどヤメラレナイ」。
できあがってみると、やはりこのようなスライドになっている……。
この現象は「パワポの呪い」と呼ばれ、世界中で怖れられています。
呪いにかかると「プレゼンが伝わらなくなる」という現象に見舞われるのです。
では、どうすればこの呪縛から逃れることができるのか?
「部屋の四隅に盛り塩をする」、「髪の毛を3本、土に埋める」、
「一週間以内にそのプレゼンを誰かに見せる」、
……といった方法もありますが、もっとも効果的なのは、
ことです。
あなたが向き合っているのはパワポの画面ではなく、
プレゼンの「イメージ」そのものです。
思い浮かべるのはパワポのイメージではなく、
オーディエンスにとってわかりやすい「自由な表現」です。
あなたがつくっているのはパワポのスライドではなく、
一つの「舞台」であり「エンターテイメント」なのです。
しかし、「忘れる」ことにも技術が必要です。
その技術とは、
こと。
パワーポイントのどのツールを使えば何ができるのか?
多くの知識を持つことで、パワーポイントは無意識に使える道具に変わります。
「パワーポイントを知り、パワーポイントを忘れる」。
これが、パワポの呪いを解き、伝わる表現力を得る最良の方法です。
もちろん一朝一夕に身につく技術ではありませんが、
「一日一知識」を続ければ、3ヶ月ほどで立派なエクソシストになれるでしょう。
「いますぐにでも呪いを解きたい!」というお急ぎの方は、
とりあえず自分の髪の毛を3本抜いて、土に埋めてみてください。
これがいわゆる「カミ頼み」……
河合浩之