『視覚マーケティングのススメ』 | パワポ部

『視覚マーケティングのススメ』

『視覚マーケティングのススメ』(ウジトモコ/クロスメディア・パブリッシング)

見た目は中身だ!

なんてキャッチフレーズでパワポ事業を推進しているわけですが、

この「見た目」、いわゆる

「デザイン」

ですね、

この「デザイン」を

視覚マーケティング

として捉え、きっちりと考えた見せ方をしていきましょう!

なんてことがわかりやすく書いてある本です。

僕のように

「デザイナーではないけど、
デザインぽいものが求められる」


なんて仕事をしている人は、ぜひご一読を。

「デザイン」というより、「表現」系の本は、

たくさん読んでおきたいですね。

視覚マーケティングのススメ (アスカビジネス)/ウジ トモコ

¥1,575
Amazon.co.jp

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本のエッセンスを簡単にまとめてみました。
ご参考まで。


『視覚マーケティングのススメ』

ウジトモコ

《はじめに》

●一般の人すべてが、デザインの善し悪しを明確に判断できるかというと、個人差もあり、好みもあり、なかなか難しいと思います。けれども、“デザインされているモノ”と“デザインされていないモノ”の区別であったらばどうでしょうか? 間違いなく、はっきりと区別できますね。
ところが面白いことに、人は“デザインされているモノ”を“デザインされているモノ”と意識していません。ほとんどの人は、それを“好きだ”という好みで表現したり、“高級だ”というクラスで認識しています。
●デザインで儲けたいのならデザインが与える印象、つまり、どういうデザインがあなたの望む反応を得られるのかということを知ることがとても大切です。

《少ない投資で大きく儲けるデザイン戦略》

●ビジュアルアイデンティティ(VI)というのは、企業理念や活動理念を一目でわかるように視覚化したキャラクターやマークのことです。
●ビジュアルアイデンティティを会社の顔として使い続けて、付加価値を与える。これが、ブランドを育てるということです。
●多くの外資系企業や投資会社は企業買収直後の早いタイミングでビジュアルアイデンティティを導入します。それは会社研修で買収先の社員に新しいやり方を教え込むよりも、視覚的な変化を会社にもたらした方が、効果的だからなのです。デスクを変え、壁紙を変え、パソコンを変えていく、というように、新しいデザインを導入するというのは会社の環境を変えてしまうことなのです。
まずは完全に環境を変えてしまうことで、社員もその気にさせられてしまうというか、完全に気持ちを入れ替えていけるのです。そして、組織としての統制も取れるようになるのです。時間のかかる研修とは違い、ビジュアルの変化というのは一瞬にして人の心を変えてしまいます。
●デザインで企業価値を高めるには、その企業にあったカラーや印象、すなわち「クラス」と、好み、すなわち「タイプ」を意識した戦略が必要になります。
●デザインは可視化できる知的資産で、使えば使うほど付加価値が大きくなっていきます。
●デザインを検討する際に注意すること
1)すでにあるデザイン的な資産をどうするか(現状イメージの踏襲方針)
2)支持されていた「好み」や「クラス」のリサーチ(市場にマッチングするための調査)
3)リニューアル後の評価軸の決定(結果・シナリオの立案)
●何よりも大事なことは、ユーザーにリニューアル後にどう言われたいのか決めておくことです。たとえば、「見やすくなったね」とか「使いやすくなったね」とか「信頼感がある、しっかりしたサイトだね」など。
●トーン&マナーとは、ある企業・商品・サービスにただよう“世界観”や“雰囲気”。
●たとえば、あなたが料理屋をはじめるといったとき、まずは和食のお店なのか洋食のお店なのかを決めることになります。和か洋か、この方向性が、あなたのお店に統一感を生む「トーン&マナー」なのです。
和食の店を出そう!と決めたら、次に決めるのはターゲットです。庶民派レストランにするのか、高級料亭にするのか、それによってメニューが800円の親子丼なのか1万円の懐石コースなのか変わってきます。これが「クラス(階層)」です。
そして、懐石料理を出すならば、メインの料理は肉にするのか魚にするのか、これがお客さんの「タイプ(好み)」になってくるわけです。
★ブランディングのためのものか?
★アドバタイジングのためのものか?
★プロモーションのためのものか?
●まずは、“すごい!”“びっくり!”“偉い!”“素敵!”など、対象に望む反応をあらかじめ決めておきましょう。
●対象にアピールするには、まず“つかむデザイン”と“引くデザイン”のどちらかに決めるというのがオーソドックスな手法と言えます。
“つかむデザイン”では、キャッチコピーがメインにドン!ときて、ともかく目に入れる。ボディコピーもロゴもめいっぱい同じテンションで入ってくるものもあるでしょう。
新登場、新発売、SALEなど、スピード勝負のときや正々堂々と戦うとき、瞬間的に即決してもらうときに。
“引くデザイン”は、レイアウトによる駆け引きで引きつけるデザイン。キャッチコピーからリードコピー、次にボディコピー、そしてロゴと、まるで水が流れるように経路がつくられていて、見る人の視点を誘導するのです。
●“驚かせる(主張する)デザイン”と“感心するデザイン”。
“驚かせるデザイン”は、「インパクト」か「ギャップ」を使う。
「インパクト」は、カタチとカタチのつながり方や全体の構図に注目する。映画の予告編のように。
●“感心”のベースにあるのは、美しいデザイン。その美しさは、ホワイトスペース(余白)とタイポグラフィ(文字組)から生まれる。