真保☆タイディスコ

$Power Play Sound From 京都CF!-真保☆タイディスコ

2000年にタイでタイディスコに出会い、あまりの亜熱帯パワーに圧倒され、「こんな素敵な音を独り占めはもったいない!」とDJになることを決意。現地の露店で闇市CD(7年前まではテープ!だったそう)を買い漁る。その濃厚なキャラとDJプレイで一気に話題沸騰。これまでにリリースしたミックスCD2作品はともに完売状態。
http://www.myspace.com/herecomeskumarurecords

亜熱帯パワー溢れるタイディスコが、京の地で熟成され、発光する!

 真保☆タイディスコのDJプレイは、ものすごい。その場にいるみんなを巻き込んで、ウキウキ踊らせてしまう。タイのディスコDJのスタイルを下地にしつつ、そのインパクト絶大なDJ & マイク・パフォーマンスで噂が噂を呼んでいる女性DJだ。ボアダムスのEYEをはじめ、ハヤい人の間で大絶賛されていて、かといって理解しにくいことは一切なくて、あの独特なハイテンションは一度体験するとやみつき必至、なのだ。
 と息巻いたところで、そもそもタイディスコって? という疑問から。簡単に言うと、タイのDJたちがテクノやトランス、それに「Y.M.C.A.」など誰もが知っている大ネタ曲をタイ風にリミックスしたもの、となる。
 「タイディスコを聴くと、たちまちあの亜熱帯の青空にワープできて、心が一瞬にして晴れやかになる。アジアの香りが盛りだくさんで、そのお祭り騒ぎで大和魂が掻き乱されて楽しいんです」
 と話すように、楽観的とかハッピーとかよりも断然振り切れた、パワフルな生命力がみなぎっているのだ。
 そのタイディスコのエネルギーと、「タイに出会ってから福島→シンガポール→大阪→東京→京都と住む場所を変えるなかで、それぞれの土地の記憶が音楽に反映された」ことを、発酵(発光でもある) させてつくり上げた今回の1stアルバム。そこでは、いわゆるクラブ・ミュージックの流れでありつつも、ダンスさせまくるDJスタイルとはまた異なった音楽を披露している。例えば京都の最狂フェス「ボロフェスタ」にも出演したりと、オルタナ方面からも支持されることからもわかるように、 「新しい、突き抜けたのが欲しい!」という音楽ファンにとっては、待望の音楽なのだ。
  「4年間溜めていた断片的な曲が、去年組み合わさっていった感じです。家計簿と料理メモと思いついたアイデアをひとつのノートに毎日書き込んでいて、いろいろな時点の思いを眺めているとその日のメロディが降ってくるんです。それで一発録りをするんですが、書き込んでいる字が汚くて読めなかったりで(笑)。でも曲に合わせてみたまま歌うと、いつの間にか意味深な歌詞になっていたりして、日常に転がっている弁財天の力を感じます」
 遊びと本気、実験とポップ、笑顔と問題提起、どれも生々しく詰められている。ごった煮の末に生まれた新たな調味料、とでも例えたくなる刺激に満ちた1枚を、日常のスパイスにいかが?