Chicago Poodle (シカゴ プードル)

$Power Play Sound From 京都CF!-Chicago Poodle


大阪出身の花沢耕太(Vo./Piano・タイガースファンq%写真右)と、京都出身の山口教仁(Dr.・ 「タモリ倶楽部」空耳アワーの手ぬぐい獲得者q%写真中)と辻本健司(Ba・ ドラえもんがアイデンティティq%写真左)が同志社大学で結成した 3ピースバンド。音づくりは緻密で、基本的に優等生的な真面目な性格。全国で評価が高い理由はそこにあるのかも
http://www.chicagopoodle.jp/

名人芸のように、リフレインするメロディ爽やかさに隠れた底力はダテじゃない

 歌詞が素晴らしい。ケレン味が無くはないが、イヤらしくない、よく考えられた歌詞だ。ところが、絶対的なメロディがあるからあまり目立たない、ある意味、贅沢である。
 さて、それを誰がつくっているのか? 時は' 03年、記念すべき第一回目の「京都学生祭典」勝ち抜きバンド合戦、二次オーディション(実技)での出来事。 「落ちた…」とメンバーが心の中で口を揃えているところ、一人だけ「獲ったな」と確信したのが花沢だった。 「演奏技術ウンヌンじゃなくて、メロディで考えたら負けた気がしなかった〈花沢〉 」 。 「祭がどうとかより、優勝賞金 100 万円に見事に食いついた(笑) 〈辻本〉 」のがエントリーの理由だった割には見事に優勝を果たした。即、現在のレーベルに所属、以来5年間はインディーズ暮らしだった。担当者曰く「ステージングが悪かったし、全国のインストアライブに回って、基礎体力をつけさせた」 。その間、いくつかの危機も迎えたが、MC が苦手で「曲間恐怖症」だったという花沢も、今はよく回る舌でこう語る。 「FM 地方各局を回ってパワープレイに選んでもらって、自分たちの音が日本のサイズで語られるのは大きかったし、ライブハウスでも皆さんが本当に親身に相談にのってくれて、 『君たちは音楽をやりなさい』って言われているような気がした」 。メジャーに打って出る意味も不透明な時代に、そういう思いを身体に蓄積したバンドは強い。
 辻本は言う。 「同志社や立命には音楽サークルが多い。みんな厳しい受験戦争中は音楽を我慢して、大学に入ったら思いっきり音楽をやろう!という気風がある」 。その初志のようなものは、今もモチベーションやポテンシャルとしてあるだろう。
 山口はこう言う。 「王道漫才みたいな存在がいい。阪巨師匠(オール阪神巨人をこう呼ぶ。ツウである)みたいな」 。さしずめ良くできた歌詞はネタ、 抑揚を生みつつ、よどみなく流れるメロディはテンポや間の良さということか。それはタイアップに頼らない、ぽっと出ではないという自負でもあるだろう。
 なるほど。昨日のネタに思い出し笑いをするように、翌朝、頭の中でこの曲がリフレインしているのは、その実力の証左だったか。