鉄工所を巡っていると、色々な事情を垣間見ます。
仕事を沢山依頼されているのに、人が続かない所。
仕事になりそうな製品を自分で作って、売り込んでいる所。
「人殺しと泥棒以外やったら、何でもやるで。」と副業に励む所。
一番残念なのは、人がいても仕事が無くて閉まっている所。
兵庫県神戸市長田区は、阪神淡路大震災の受難を正面から受けた地域です。
隣町で生まれ育った私にとっては、悪夢のような震災でした。
いつまでも消えない長田の火を見つめながら、夜を明かしたことがあります。
三宮・元町界隈はどんどん建築が進み、一見復興を遂げたようにみえますが人々の暮らしはそうではないのです。
様々な事情を抱えながらも、歩んできた道をまた進んでいく「鉄工所のサムライ魂」。
美しくもあり、いつまで継続するか不安でもあります。