犬を飼うのか
飼わないか揉めた
自転車を乗るときは
勢いよくこぎ出すこと
ランドセルは軽くて
オレが欲しいくらいだった
習い事は辛いのに
楽しそうだったな
ミッキーはネズミだと
知ると驚いた
お母さんは巨乳と言うと
嫌がって
恋とか
戦いとか一応教えた
進路は好きな道というと
寂しそうだった
ワガママ言ったときは
自分自身でやれと突き放した
キミのおみやげは母さんの好きなもので
仕事は資格の勉強の結果で
結婚は2回してもよいといい
俺たちもケーキ入刀ショーをしたっけな
外国のおみやげは
今でも大事にしちゃってる
孫までプレゼントされた
赤ちゃんは手触りが気持ちいいこと
自転車で追い抜かれて
散歩を趣味にした
パソコン教えてやって
スマホで繋がって
心配してるふりまでできた
そのうちキミは
座る場所まで教えてくれるようになり
母さんと料亭に招待してくれた
上座に案内してくれ
嬉しい顔をした
オレは言ったんだ
『新しい事を教えてくれ』
キミは
ニュースの時事を話始めた
分かりやすかった
それから
美味しい小豆屋を教えた
お茶のいれ方は随分昔だな
健康診断は続けるべきで
花の趣味は長く続いた
旅行に行けば歴史
面白い本はいつでもあり
救急対応まで教えたな
寝てばかりいるとツマラナイこと
欲しいものをよく言った
キミにまた聞いた
『欲しいものはまだあるか』
『死ぬな…』と言う
『それもう教えたな…』
桜が母さんが好きな花だ
紫陽花でも藤でも椿でもいいんだ
オレの
嫁さんの香りがして
キミが言った
『オレがいるから大丈夫だ』
オレは教えたことの全てを思いだし
長らく見た花を思い
ゆっくりと、眠った
家に帰りキミは…
大丈夫だ、、と言った