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自治体検診での要精密検査の通知を受け、東京都のクリニックで検査をしました。内容は再度の両胸のマンモグラフィーと超音波検査でした。超音波の検査中、技師さんの手がとまると、何かあるのではと思い、いやな予感がしました。検査の結果を聞くまで待合室のテレビを見ていました。この日は自民党総裁選の日で、安倍晋三さんと石波茂さんのどちらになるか、大きな関心が集まっていました。結果は安倍総裁選出でした。

さて、診察室に呼ばれて入りました。先生は女医さんで話しやすそうでした。

マンモグラフィーの結果はやはり左乳房に小石灰化がみられること、超音波の結果も何かの病巣が左にみられるとの診断結果をお聞きしました。

わたしは、この結果を聞くまで、ここで私が乳がんかどうか、診断が下されるとばかり思っていたので、そう言われないことがよいのか、悪いのかわからず戸惑いました。先生は、この結果からははっきりした診断は下せない、仮に乳がんであってもクリニックでは治療はできない、何もないわけではないので、急がなくてもよいが、病院で検査を受けるようにと言われました。病院に紹介状を書くけれどどこがいいですか?と聞かれ、こういう展開を全く予想しておらず、どこの病院に行ったらよいかもわからず、とりあえず職場の近くのT医大関連病院への紹介状を書いてもらいました。

 病院でさらに何の検査を受けるのかの説明もありませんでしたし、乳がんかもしれないなら、早くした方がいいのではないかと思うのに、急がなくてもよいと言われたことにも困惑しました。何だか釈然としない気持ちでこの日は終わりました。診察の最後に自民党の総裁はどちらが選ばれたか聞かれ、安倍さんと答えたら、先生が少しがっかりしていたように感じました。でも、深刻な雰囲気はまったく感じられなかったのが、少し気持ちに余裕を与えてくれたかもしれません。

 その後、帰宅してネットで検索したところ、S医大病院の方が、自宅に近いことがわかり、そこで検査を受けることにしました。

 

この頃の私は、乳がんという病気をどう診断するのかも知らず、さらにどう、治療するかについてもわかりませんでした。ただ、これから何が起こるのかわからず、漠然とした不安の中にいました。医者には当たり前のことでも、こちらは知らない、何を聞いたらよいかもわからない。これまで病気らしい病気をしたこともなく、様々なことに無防備でありすぎたと今では思いますが、当時はそこまで考えが至りませんでした。そのことも、体験談を書いている理由です。