寝る前の頭の中。 | 『ドグマ96』公式ブログ

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映像作家中川究矢と俳優川連廣明プロデュースの短編映画連作プロジェクト“ドグマ96”公式ブログ。

中川です。


日本映画ってどうしてもテンポの遅いものが多いですね。

テンポが遅くても圧倒的なリズムがあれば好きですけど、けっこう今一般受けしている日本映画のリズムは苦手なのが多いです。

ゆったりしていても好きな映画は多いです。ソクーロフ、溝口健二、テレンスマリック、etc..

テンポで攻めるにはしかし、背景が薄っぺらいとどうしても安っぽくなるので、それも一因としてあるとは思います。

園さんとか大林監督は、その辺りを演技演出とアイディアとイメージで埋め尽くす事によって日本映画的な辛気臭さから脱却出来ていますね。

それでもやっぱりハリウッドのお金のかかっていてリズムも格段にスピーディに見せてくれる映画に比べれば画の自然な迫力では限界があります。

ベンアフレックが監督した「ザ・タウン」なんてあんなドラマをあのテンポとアクションであれだけ魅せてくれるってハリウッドの底力ですよねえ。


中国にロウイエって監督がいます。
「天安門恋人たち」「スプリングフィーバー」の監督です。

ドキュメンタリー風な作風なんですが、これがかなり攻め込んでいてすごく好きです。
例えば天安門、だとジャンプカットを多用して贅沢にいいところをテンポよく見せてくれる。
カメラは手持ちが多いので基本目線くらいの高さが多いのだけれども、全く安っぽくも辛気くさくもない。
スピード感、濃密な演技、それを見せる見せ方が攻める攻める、という感じ。

どうしてこれが日本では出来ないのでしょうか?

町で人止めにこだわり過ぎ?
ハウススタジオにこだわり過ぎ?
お金かけると全部作り込み過ぎ?

町ごとコントロール出来ないんだったら、人止めとかする意味、ほとんどないと思う。
ロウイエ的にやるか、ハリウッド的にやるか、その二択。
多くの日本映画はその間でダサイ映画を作り続けている。

日本の国の事情もあるとは思いますが、僕が一番こだわっているのがその辺り「背景」の力なんですね。

ハリウッドはすぐ真似出来ない(単純に金がない)ので、ロウイエを見本にとにかくテンポやリズムや町の背景でハリウッドに負けないものを作りたいと思っています。

なんせ、町や森はただですから。


だから結局、現場の話ですけど、20人くらいのスタッフでやるくらいだったら、3~4人くらいで撮った方が高級感のある画が作れちゃうって事なんです。
ロウイエ作戦です(これは「スプリングフィーバー」の方だけど)。
ハリウッドみたいに40人以上いたら話はまた違って来ます。
俳優だってトレーラーハウスがついてりゃ力も出ますよ。
ハウススタジオの一室に詰め込まれて、はい順番ですいい演技して下さい、って、まあそりゃそうなんだけど。


なんとか、既成の枠の外で面白いものを作る体制を確立して行きたいです。

あ、あんまり思われてないかもなんですが、僕は完全にハリウッド指向です。

ではではおやすみなさい。今から寝ます。