10/6~10/13まで開催された山形国際ドキュメンタリー映画祭に初参戦して来ました。
上映本数200本以上。上映会場、約10会場。正直、こんな大きな映画祭だとは思ってませんでした。
僕は大西さんが主催している『銀鉛画報会』という作品にちょこっと参加しているだけなのですが、一応フリーパスをもらえるので、自作の上映の為というよりは映画を観て映画祭を楽しもうという気持ちで行って来ました。
けっこうな本数観たし、色々あったのですべては書き切れないのでざっとだけ書きます。
10/8夜に山形着。
映画祭本部に行きフリーパスと資料をもらう。
とりあへず一本目『遊牧民の家』を鑑賞。
自分が座った斜め前に怪しい男が座ったと思ったら、悪友の松林要樹だった。山形に作品を出品しているらしい。彼とは7年程住んでいた経堂で飲み屋で知り合った。同い年で家が近所だったので一時よく飲んでいた。一夏毎日のように飲んだ夏もあった。経堂で飲んだくれていたちんぴら2人が国際映画祭で再会するとは思っても見なかったので驚いた。
『遊牧民の家』は美しくポエティックな作品だが内容を聞かれても上手く説明出来ない。女性監督がシナイ半島の荒涼とした土地を旅して辿りついた場所で…
カメラが美しく、サウンド設計も柔らかい音で統一されていて技術的なレベルの高さも感じた。
観賞後、近くで要樹とアゴだしのラーメンを食べた。中々上手かった。
その後、山形映画祭の社交場になっている香味庵に行き、大西さんや馬淵さんとも合流。すごい人がごった返し、歩く隙間がない程。始めての雰囲気で馴染めず。知り合いも少ない。なにより雰囲気がつかめない。なんだろう、この雰囲気?という感じ。
10/9
『5頭の象と生きる女』
『シュウ・タグチ・プロ3』(一本だけ)
『相馬看花 第一部 江井部落』
『祭りばやしが聞こえる』(TVプログラム)
『新宿泥棒日記』
観賞後10日の『銀鉛画報会』の映写チェック。
『相馬看花 第一部 江井部落』は友人松林要樹の映画。これがすごくよかった。正直、山形で観たどの作品にも負けてないくらいのいい瞬間が何度かあった。泣きそうになった。
深く考えるよりも行動が先に足っているいるのがいい。彼がアジアで培ったサバイバル能力が被災地で思う存分発揮されており、短期間で素晴らしい人との出会いや交流をしている。
詳しくはまた書きたい。とにかく、一刻も早くちゃんとした形で劇場で公開される事を望む。
『祭りばやしが聞こえる』は1975年の福岡RKB制作のTVドキュメンタリー。
超面白かった。場内爆笑の連続。テキ屋のドキュメンタリーでそこに出て来る個性溢れるテキ屋の人達、ヤクザの親分、とにかく人間力が極彩色で面白すぎる。
『新宿泥棒日記』
前々から観たいと思っていたが、DVDで観る気にならず見逃していた作品。
大島渚監督の1969年の作品。
主演がなんと、横尾忠則!と横山リエ。
当時の新宿はパワーがあったんですね。そしてこの作品をみて大島渚の本質を観たような気がしました。けっこう無茶苦茶な作品ですが魅力ある作品でした。
横尾忠則氏が俳優としてもすごくよかったです。
10/10
『仙台短編映画祭3.11「明日」』
『BETWEEN YESTERDAY & TOMORROW』
『監督失格』
『光、ノスタルジア』
『銀鉛画報会』
『仙台短編映画祭3.11「明日」』一本3分11秒×40数人のオムニバス。
30分程観てうんざりして途中で抜ける。
『BETWEEN YESTERDAY & TOMORROW』
こちらもオムニバス。途中から入ったらちょうど後半が始まるところ。
企画コンセプトがはっきりしている分、こちらの方が観れる。
しかし、後はそれをどう撮るかの個々の問題。いいものもあればキツいものもあった。
『監督失格』
観ててものすごい動揺した。現実はかくも変容するのだ。観終わってしばし放心するしかなかった。
『光、ノスタルジア』
ちゃんとお金がかかっている作品で、テーマも好き、カメラすごい。サウンドも素晴らしい。しかし、ドキュメンタリー映画としての可能性はまるで感じなかった。何にも踏み込んでない。すべてをまんべんなくさらっと撮っている印象。
でも美しい映像からちょっとインスピレーションをもらった。雄大な自然を前にしてインスピレーションをもらうのと同じような感じ。ああ、ドキュメンタリーってこういう見方があるんだって思った。世界中を旅で出来ないけど、世界中のドキュメンタリーを見る事なら出来る。
あと、ミイラがいっぱい出て来た。
『銀鉛画報会』
映写機の光量と会場のスクリーンの関係で映写機を客席の前にセッティング。
つまり、すべての観客は8mmフィルムを映写している大西健児氏の姿を観ながら作品を観る事になるのだ。アトラクション上映だ。
とにかく上映開始前の大西さんが無茶苦茶だった。セッティングより撮影の方に忙しいし、パフォーマンスも兼ねて開始直前にフィルムを新たに繋いでいるし、なんだかもう僕、ついて行けませんって感じでした。
上映開始早々、フィルムのパーフォレーションが上手く噛み合ず映写ストップ。
「なあにいつもの事さ」の大西さんの一言で場内、笑い。10分程遅れて上映再開。
映写機を無理矢理上に積み上げているので地震があったら映写機が落ちて来て誰か死ぬかも知れない(笑)そもそも僕が渡したフィルムがどこに入っているかも知らない。
というか、そもそも誰もこの日上映されるフィルムの完成系を観ていない。
無事終わるのか気が気じゃなかった。

上映前のセッティング風景
上映はR1とR2に分かれていて途中でフィルムのかけ替えの時間が入る。
最初の30分くらいで5,6人は出て行ったと思う。観やすいフィルムがほとんど入ってないから。
最終的に15人くらい出て行くんじゃないかと思ったらそれ以上は出て行かなかった。残った人達は分かっている人達ですね。
僕の提供した『Vision』はR1の最後の方に入っていました。細かい編集点が少しおかしかったり、編集点がちょっとずつ甘かったのが残念だった。フィルムだからね。ほんの数コマの勝負をするのが大変。今回は物質との戦いだった。
R2の最初にも僕が被災地で撮ったモノクロのフィルムが使われていて、そこには村上賢司氏と國谷ウッキーくんが映っていて、映画祭のスクリーンで僕が撮った2人の姿を観るのもなんだか不思議な感じだった。
『銀鉛画報会』作品の評判は僕のテンパリ具合とは裏腹にけっこうよかった。森宗さんや松江さんなんかはかなり褒めてくれた。
僕もR2の飛躍には驚いた。改めて大西健児という映画作家の面白さを発見した気がした。
この日の夜はスカパー賞の審査員のホセチョ(スペインのドキュメンタリー映画祭のディレクター)とニュードックスジャパン部門とアジア部門の日本の監督たちで交流会のような形で料亭で少し飲んだ。
やっと他の作家の方たちと交流出来て嬉しかった。
その後、香味庵に流れ込む。ほっとしたのでかなり飲んだ。
この日は松林要樹と一緒にアジアハウスに泊まった。
なんと一泊1500円で食事付き。寝袋を持参すれば1000円。すごいね。
とりあへずここまで。
11日以降は後ほど追記します。

山形名物の冷やしラーメン

閉会式の模様
中川究矢新作『Vision』上映情報。山形で10日、東京高円寺で15日