『第2回笑読薬ランチ会』へようこそ! 今回のテーマは、これだけはストックしたい永遠の1冊! | 価値ある講演&イベント『パワーコンシェルジュ』のとれたて情報!

『第2回笑読薬ランチ会』へようこそ! 今回のテーマは、これだけはストックしたい永遠の1冊!

●「どの本がいちばん印象に残っていますか?」

(長文なのでお暇な時にどうぞ)

 

そりゃたくさんありますよ。

 

私が担当した本のなかで

「どの本がいちばん印象に残っていますか?」と

たずねられたことがあります。

 

 

「いちばん売れた本?」

まあ、商業出版ですからね。

ベストセラーを目指すのが使命ですから、

販売部数は大きな指標です。

ただ、これは後から付いてくる結果ですからね。

 

「有名な著者を起用した本?」

印象深い著者さんはたくさんいますね。

でも本業が“物書き”でない方の本作りは

いろいろな意味で大変です。

素人さんですから(>_<)

 

「番狂わせで売れた本?」

ハハッ、これがいちばんうれしいかも(笑)。

誰も期待していなかったのに、何らかの理由で

突然、売れてしまうビックリ本もあるんですね。

 

 

そして、先ほど本棚の奥から見つけてきた本。

そうそう、コレです、印象に残っているのは……。

 

今だから言えるけど、

部数は思ったほど伸びなかったし、

有名な著者でもありませんでした。

 

でも、この本に掛けた情熱は並大抵のものでは

なかったので、大切にストックしてあります。

 

 

ちなみにはっきり言っちゃいますが、

この手の本は出版社としてスルーしたいタイプの本です。

 

類書がないから初版部数も予想できない、

著者のネームバリューはほとんどない。

でも、編集者だけが執拗に入れ込んでいる、って

本なのかな。

 

さぞかし、面倒くさい編集者だと思われたでしょうね。

「もうボツにしようよ」と断られても、

何回も企画書をリメイクして持ってくるヤツでしたから。

 

「そこまでして出したいと思う理由?」

それは自分自身が知らない分野であり、

その内幕を知りたかったからです。

もちろん、市場に類書が無かったのは言うまでもありません。

 

「これを出したら売れるだろう」という

裏付けのない期待はありましたよ。

 

なぜなら、

この本を書けるのは限られた人しかいない。

そして、誰でも書けるジャンルではないから、

読者を魅了するに違いないと……。

 

 

少々、話を引っ張りすぎましたね。

 

 

その“限られた人”とは

某自動車メーカーの開発プランナー

(開発責任者)でした。

そう、クルマを作る人たちの頂点に立つ人です。

 

著者となる方と

初めてお会いしたのは

新型車発表の記者会見でした。

 

一般的にこのような記者会見では

開発プランナーが組織を代表し、

新型車の概要やウリの部分を

マスコミへ向けて説明します。

 

大抵は眠くなるようなプレゼンが多いんですね。

杓子定規なウリ文句や

マスコミへの媚びたあいさつで終始するのですが、

この開発プランナーさんだけは違いました。

 

 

ひと言でいえば骨太。ぶれない軸。

クルマの本質をわかりやすく語っている。

そしてマスコミに媚びない……。

とても印象に残るプレゼンでした。

 

そのプランナーさん、見た目は

眼光鋭く、まるで“野武士”のよう。

見るからに恐そうでしたけど。

 

私は迷わずプレゼンの内容と彼の名前を

手帳に書き留めます。

もしかしたら、この方が会社を辞め、

何かの機会に本をお願いするチャンスが

あるかもしれない、と思ったからです。

 

そのクルマは瞬く間に大ヒット、

「やっぱり開発プランナーの役所は

大きいんだなぁ」とあらためて実感させられました。

 

もちろん、世の中、彼のような開発プランナー

ばかりではありませんから、いつまでも

記憶に残っていたのです。

 

そして1年後。

新聞記事のコラムから、

彼が退職しデザインオフィスを開いたという

記事を発見!

 

うれしくてうれしくて、すぐに新聞社へ連絡、

オフィスの電話番号を聞き取りました。

 

「そうか、やっとフリーの身になってくれたんだ。

でも他の出版社に先を越されてはまずいから、

まずはアタックしなければ」と

闇雲に電話したことを覚えています。

 

突然、「とにかく会いたい」というヘンな編集者からの電話……。

元開発プランナーさんは,躊躇しながらも

私をオフィスへ呼んでくれました。

 

To be continued

 

この本は1017日(土)、笑読薬の読書会にて詳しく紹介させていただく予定です。いわば私の「ストックしておきたい永遠の1冊」。

 

若干、お席が空いておりますので皆様のご参加をお待ち申し上げております。

『第2回笑読薬ランチ会』へようこそ! 今回のテーマは、これだけはストックしたい永遠の1冊!

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