
稲葉真弓 ミーのいない朝
いつかはやってくる猫との別れ
出会った頃は子猫だったのにいつの間にか自分より年寄りになっている
著者が出会った三毛猫のミーの出会いから別れのエッセイ
---------------------------------------------------
夫と別れても猫とは別れない
そのときも、私はミーをだれかにもらってもらうこと、
預けること、捨てることを考えることはできなかった。
この猫は私のもの、私の大切な相棒、
どんなことがあっても守らなければならないものだった。
ミーを捨てれば、本当になにかが崩れていくだろう。そんな気がした。
---------------------------------------------------
老齢になり、介護が必要になったミー
どんなに大変であっても猫は人間ではない
しかし人間でないからこそ出来るのだ
少しも苦痛ではなかったのは、相手が動物のせいだったのかもしれない。
―― 略 ――
眉を寄せることもない、口をとがらせることもない。
疑うことを知らない視線が、すっかり疲れきっている私の心をかきたてるなにがしかの役割を果たしていた。
---------------------------------------------------
あと何年かわからないが、最期のときはきっとくる。
覚悟は、抽象的な部分からくるのではなく、日々の尿や餌の量からやってくるように思われた。
---------------------------------------------------
やや、自分との境遇と似ているので読み込みましたが
「涙なくして」的な内容でなく、
いつか自分にも覚悟がやってくると思う本
著者の稲葉真弓は映画化もされた「エンドレス・ワルツ」を書いた方です
昨年8月に死去
最期の飼い猫ボニーはどうなったか気になる…