1月14日(土)

ABCホールで映画『博士の愛した数式』を観る。


80分しか記憶がもたない数学博士(寺尾聰)のもとで、

10歳の息子を持つシングルマザーの家政婦(深津絵里)が

働くことに。この3人の心の交流が描かれる。


博士「君の靴のサイズは?」

家政婦「24センチです」

博士「24。24は4の階乗。実に潔い数字だ。」


こんな会話が毎日玄関で繰り広げられ、

随所に数学の豆知識が出てくるのだが、

これが面白い。


例えば「220」と「284」の関係。

220の約数の和は、284となり、

284の約数の和は、220となる。

こんな関係を、友愛数というそうだ。


この映画、博士の記憶がもつ時間、

80分に重要な意味があると思っていたが、

特に意味がなかったのが残念だ。

それなら、一晩寝ると記憶がリセットされる

という設定の方がわかりやすいのでは。


それに、編集が雑なところもあったし、

オープニングいきなりあんな入り方でいいのか、

全体的にも波(メリハリ)が少なく、

作品としての評価は、75点ぐらいか。


これまでの小泉監督作品、『雨あがる』

『阿弥陀堂だより』に比べると、

若干、物足りなさが残る作品だった。