赤子の口は暗く


あたたかい闇


残酷な想像におののきながら


かろうじて母であること


父であることが影絵のように


映りこむように


小さな池に向かってその名を呼ぶ



立ちのぼる存在が


確かなものとなるように


夜明けの中


絶望の言葉を遠ざけて


何者かが


小さな水筒を持って


そっと


この世界に着地できるように