プロセッサの開発経験も長い著者が書いた、
プロセッサの技術についての本。

プロセッサを開発する人はソフトウェアの開発者よりかなり少ないでしょうし、
実際にこの本で読んだことを役立てられる人がどれだけいるかという気もしますが。

著者としては、
ソフトウェア開発者も読んで効率の良いプログラムを書いてほしいようでした。
しかし、効率は保守拡張性とトレードオフになりますし。
特に中間言語を使うような言語だと、マシン語を意識することも難しく。
あんまりここに書いてあることをプログラマーが意識することはやめてほしいところではあります。

まあそういう実用的面を除けば、
高性能なCPUやGPUはパソコンを扱う人にとっては興味深い分野であり。
しかも、クロック競争が終わって数年、プロセッサの良しあしの判断が難しくなっていることもあり。
大変興味深く読むことができました。

x86アーキテクチャが出て以来30年ばかり。
32ビット化やSSEなど多少の拡張はあるものの互換性を保ったままで、
非常にさまざまな工夫がなされているのですねえ。

クロック単位で性能を上げる必要があるので、
物理的な時間の制約を常に意識し、
ハードウェアとしての配線やらも意識しつつ、
これだけの工夫を考え続けてきたとは。
プロセッサ開発技術者の方には大変頭が下がります。

また、GPGPUやスマートフォン向けCPUなど、
今後の流れを予測させる解説もあり。
この辺は実用的にも知っておくべきことでしょう。

などなど。
大変面白い本でした。