( ゜▽゜)/コンバンハ

 

脳梗塞は3つあります。

 

アテローム血栓性脳梗塞

 

ラクナ梗塞

 

心原性脳塞栓症

アテローム血栓性脳梗塞とは、脳の比較的太い血管に、動脈硬化、アテローム硬化が起きて、脳の血管が詰まって起きる脳梗塞です。心臓の血管に動脈硬化が起こると、狭心症、心筋梗塞になりますが、同じことが脳の血管にも起きると、アテローム血栓性脳梗塞になります。血管が詰まる前に、一過性脳虚血発作(Transient ischemic attack: TIA)という脳梗塞の前触れ症状が起こることがあり、脳梗塞とTIAをまとめて、心血管における急性冠症候群(Acute coronary syndromes :ACS)に相当する概念として、急性脳血管症候群(Acute cerebrovascular syndrome :ACVS)として、より早期に診断、治療していこうという動きがあります。
 
ラクナ梗塞(Lacunar Infarction: LI)とは、脳梗塞の中で最も多いタイプの脳梗塞で、脳の中の穿通枝(せんつうし)という200μm程度の細い血管が詰まって起こる病気です。ラクナ(Lacunar)とは小さな空洞という意味で、ラクナ梗塞の15mm未満の小さな梗塞巣を意味しています。最大の原因は高血圧症で、高い圧力が細い血管に負担が掛かると、血管が脆くなり、破れたり、詰まったりしやすくなります。穿通枝が破れると脳出血、詰まるとラクナ梗塞になります。どちらも高血圧症が最大のリスク因子ですので、高血圧症があれば高血圧症の治療、血圧を正常に保つことが最も重要です。
 
心原性脳塞栓症(しんげんせいのうそくせんしょう)とは、心臓の中の血栓が原因となって、脳の血管に詰まって起こる脳梗塞です。原因は心房細動(しんぼうさいどう)という不整脈が主な原因です。心原性脳塞栓症は重症な脳梗塞になることが多く予防が重要です。心房細動という不整脈があると、心臓の中の左心房という場所に、血液の滞りが続き、血液の塊、血栓が出来やすくなります。なぜかと言うと、血液は、出血に備えて流れていないと固まる、凝固する性質をもともと持っているからです。心臓に出来た血栓は、左心房、左心室、大動脈、総頚動脈、内頚動脈と、血管の中を血流に乗って飛んでいき、脳の血管まで辿り着き、最終的に脳の血管に詰まると脳梗塞に至ります。小指の爪くらいの大きさの血栓であっても脳の半分の血管が一本詰まってしまうくらい、重症な脳梗塞になってしまいます。重症な脳梗塞とは、2割は命が助からず、救急車で運ばれてすぐに最善の治療をしても、2割は寝たきりか要介護の状態に、5割の患者さんは何らかの後遺症を残ってしまい、今まで通りの社会生活に復帰出来る場合はほんとわずか、というのが心原性脳塞栓症を起こしてしまった場合の予後です。ですので、なんとしても脳梗塞が起こすのを防ぐことが重要です。これが心房細動を放置してはいけない理由です。