伊井 直行
青猫家族輾転録

「失われた10年」である1990年代をなんとか生き延びた50歳の主人公とその家族を巡る物語です。
語り口は悪くないし、石田衣良の「40翼ふたたび」ほど甘い展開でもないのですが、それでもなんとなくハッピーエンドなところにちょっと違和感を感じます。
30年前に死んだ叔父に語りかけるという形式ですが、その叔父がぼくにはあまり魅力的ではありません。
全体として悪くはないのですが、「だからどうなの?」という感じは残ります。