- 大塚 ひかり
- オバサン論―オバの復権をめざして
私よりひとつ下の1961年生まれの「オバサン」古典エッセイスト大塚ひかりさんが書いた「オバサン論」です。
「オジサン」もイヤですが「オバサン」という言葉にもネガティブなイメージがつきまとっています。
著者は、「オバサン」の条件を
イ.図々しい・厚かましい・羞恥心がない
ロ.外見が醜い・カラダに贅肉がついている
ハ.生活臭が漂う
ニ.おしゃべり
ホ.知りたがりや・おせっかい
ヘ.品がない
ト.理屈抜き・一見、論理的に見えてそうじゃない
チ.地球は自分を中心に回っているかのように振る舞う・自己中心的
リ.元気
ヌ.万事につけてうるさい
とこれでもかと挙げていますが、一見悪条件に見えるこれらの特徴も「源氏物語」や「平家物語」「栄花物語」など古典に例をとってポジティブに解釈しています。
「黙っていられないオバが文学・歴史を作った」という話には確かにそうかなぁという気もします。
「源氏物語」も「更級日記」も「枕草子」も全部女性(オバサン)ですよね。
「道長を出世させたオバたち」にもなるほどと思いました。
オバサンの眼力によるヒキ(おせっかい)で道長は出世したとも言えるようです。
この本では、源氏物語に登場する源典侍(げんのないしのすけ)というオバサンが再三登場します。
光源氏にかげでバカにされたりするのですが(著者も書いているように紫式部の悪意もあるのでしょう)、結構魅力的なオバサンです。
「年相応」にならないというのはいいですよね。
江戸時代になると二十歳前後で「年増」三十歳を過ぎると「大年増」となって「年相応」が求められるのに対して、平安時代にはそういう概念がなく、むしろ現代は平安時代に似ているようです。