いま(2024年)、公開中のアンパンマンの映画「それいけ!アンパンマン ばいきんまんとえほんのルルン」に関してこんなツイート(ポスト)を見た。
マジでみんな見たほうがいい。
— 没�ュ怜ヨ脳�研 (@Qto6BshdBJYXdch) 2024年6月30日
何のテクノロジーも存在しない世界に召喚されて、製鉄からはじめてまず工具を作り、木組、墨出しまでしてバネ仕掛けで巨大装置を制作する映画。
これは技術者の映画と言って差し支えない。
何度失敗しても諦めないことの大切さを彼は教えてくれた。… pic.twitter.com/JMfEkGvbZW
私(このブログを書いてる夫婦の夫のほう)も技術者の端くれなので、これは行かなければならない!と、こども(2歳)を連れて、観てきた
⚠注意:下記はネタバレを含みます。気になるお友達は見ないでね。
ばいきんまんの工作の知識・技能
あらすじとしては、助けを請われて、文明が衰退した妖精の世界に連れてこられたばいきんまん。
そこで強大な敵と戦うために、なにもないところからメカを作ることを決意する。というところから、今回のばいきんまんのものづくりが始まる。
廃墟でたまたま見つけた鉄(鋼?)があるものの、少量なので、基本は木製でメカをつくることにしたらしい。
ふいごを使った製鉄(※今回はすでにある鉄を溶かしているだけなので正確には製鉄ではない) をして、斧、ノコギリ、カンナなどを作り上げた。
しれっと、焼入れもやってた。
そして木材を切断する時は墨出し で木材に線を引くという、芸の細さ。
メカの動力
そうやってできた、「ウッドだだんだん」。どうやって動かしているのか……?ゼンマイ、はずみ車という言葉、火の描写からボイラー的なものが積まれているらしい。
つまり、ゼンマイを初期動力&回生に使いつつ、動力をボイラーから生み出し、フライホイール(はずみ車)で出力を安定化させているということなんでしょうか?(※適当です)
あとの話は蛇足だったなと感じた。
おわりに
タイトル通り、ばいきんまんの映画だった。
(ちなみに敵もばいきんまんの設計だったとのことで、どこを切り取ってもばいきんまんの映画である)
そもそも、それいけ!アンパンマンは、ばいきんまんという凡庸な戦闘スキルの人間(※正しくはバイキン) が、戦闘において異能の人間(※正しくはアンパン) に挑むというストーリーなので、ばいきんまんがとても熱いキャラクターだというのは昔から知ってた。
今回の映画では、ばいきんまんの知識と経験の厚みを知ることができ、努力の人なのだということを改めて認識できたと思う。
こういうものは実際に手を動かさないと身につかないもので、同じことを現代の世界でできる人はひと握りのレベルだろうと思う。
普段のアニメではビックリドッキリメカがたくさん出てくるので「言うて、ばいきんまんもギフテッドで、おれらとは違うんだよな」と思う技術者も多いと思うが、あれは基礎部分での努力をした上でたどり着いてるのだ。
私も含め、基礎ですらできてない人間が「あいつ天才だからな」の一言で終わらせるのは良くない。
そう考えると劇中に出てくる「おれさまは何度やられても立ち上がるんだ!」も涙無しには見れない。
▽かんなをかけている背中も熱い
過去にばいきんまんに憧れたことがある世の工学系の人は見るべき映画と思う。