恥ずかしながら、今まで知りませんでした……
プラレールやその他の玩具の注意書きで、充電式電池の使用が禁止されている(絶対に使用しないでくださいと書かれている)んです
タカラトミーの公式サイトで何を気にしているかというと電池側の発熱。モータ側では無いんですね。
タカラトミーは電池を売ってるメーカーではないので「お客さんの使う電池なんて知らないよ」となりそうなものですが、こういうリスクに気づいて、ちゃんと周知しているのは、おもちゃメーカーとして信頼できます
どんなことを想定してるのか?
なぜプラレールにエネループ等の充電池を使ってはダメなのでしょうか?サイトには何か不具合があった場合と書かれていますが、
一般におもちゃ側の不具合のせいで電池が発熱する可能性があるのは大電流が流れるときです。
大電流が短い時間なら温度はなんてことないですが、長い時間続くような場合は危険になってきます。
普通の電池に比べて充電式電池の方が長い時間、高い電流を出し続けてしまうのでは……という懸念だと思います。
実際に乾電池に比べると充電式電池は空になる直前まで、高い電圧を保持することができ、その分電流を流せてしまえます。
▽電圧のグラフは下記など参照ください
では、おもちゃメーカーの言う何か不具合とは具体的にどのような場合でしょうか
例えば下記のようなものは思いつきます①スイッチがONされているが車輪が押さえられてるなどでモーターが回らない状態=ロック状態が続く場合
②力などで回路が変形してしまいプラスとマイナスがショートしてしまった場合
①について、よくありそうなシチュエーションです。モーターはロックしているときはモータにかかる電圧が低く、電流は大きくなるという特性があります。このため無理やり止められてしまってる時は、走ってる時よりも電池やモータの温度は上がりやすくなります。
②の方が状況によっては大電流が流れやすく、温度がまずいことになりそうです。設計上、起きにくいとは思いますが……
これの他に、おもちゃの不具合以外だと
③外部から針金などが刺さった場合
④放置しすぎて過放電になった後に再使用した場合
などもあるように思います。
充電式電池を使うなら……
以上はメーカーが「プラレールに充電式電池を使ったらダメです」と書いている理由の推測でしたが、
そのように書いてない製品でも充電式電池を使えば発生してしまうのでは?という懸念も出ます。
おもちゃなどに充電式電池を使うときになに注意する必要があるでしょうか?
・リチウムイオン電池は決して使わない
・市場実績が豊富なメーカーを選ぶ
(要するによく聞くメーカーを選ぶ)
・おもちゃ箱などにしまう際には電池を外す
は最低限守った方がいいと思います
リチウムイオン電池はエネルギー密度が高いので、一度の充電で長く使えますが、蓄えているエネルギーが高い=なにかあったとき危険ということです。
また使わないまま放置すると膨らむ……みたいなこともおきます。とにかく扱いがやっかいです。
※スマホやノートパソコン、デジカメなどにはリチウムイオン電池が昔から入っていますが、これはメーカーが各製品ごとに 保護できるシステムを構築しているから安全に使う事ができます。(それでも一時期、発火の事故が発生していましたが……)
一方、単三や単四形状のリチウムイオン電池は様々なケースで使われ、その全てがカバーしきれていないリスクが残ります。大手家電メーカーが手を出していないのは、リスクが高いからだと思います。
例えばよく聞くエネループ eneloop (Panasonic)はニッケル水素電池で、リチウムイオン電池に比べるとエネルギー密度が低く耐久性や安定性が高いのが特徴です。
おわりに
おもちゃに限らず、メーカーは安全に製品を使えるように苦心して設計をしています。それでもどうしても万が一の危険が残ってしまう……というところを取扱説明書の「警告」「注意」として記載します。
ついつい読み飛ばしてしまいがちですが、よく読んで、メーカーの気にしていることを理解して使ってあげれると良いのかと思います。