・いますね。木下杢太郎(1885-1945)『南蛮寺門前』

 妹の順礼 我等(わがら)は他国のものやほどに教へてくれいのう。
 第一の童子 このお寺は唯のお寺ではあらない
 妹の順礼 唯のお寺や無いとて、坊様が住むお寺やろがな。
 第一の童子 その坊様は真(まこと)の人間ではあらない
 妹の順礼 ほほ、真の人間で無いのやら、そんなら天狗(てんぐ)様かいのう。
 第一の童子 いやいや、天狗(てんぐ)様でもあらない。もつと怪(け)しいものぢや。


・ん~、どういうことなのか。滅多に現実世界では見聞きにしない言い方なので、役割語の必要条件は備えている形式である。となると、何らかの役割なり独特さを付与しようと使わせていることか疑われることになる。

・あるいは、方言性の演出?