国語漢文ことばの林 文明堂編輯部編 立川文明堂 大正5
  本書の引き出し方に就て
本書の排列は、前述の如くなれども、敢て一語の終りまでを悉く五十音順に依りて、排列せしにあらず、上の三語を五十音順に依りて排列し、而して共の三語を基礎として四言、五言 六言と語数の順に従ひて五十音に排列せり、是れ蓋し多数の語中より、所要の語を早く検出し得られむを主としたるに外ならず、例ば(中略)「あんさつし(按察使)」は五言なるに依り、四言の「あんさつ(按察)」の次へ入れずして、四言の終りなるあんざん(暗算)の次へ置きたるが如し、
総て斯の如く注意し、語数に依りて、五十音順に排列し置きたれば、例ばあんしやう(安祥)の語を求めむとすれば、五音なるに依りあんしん(安心)と云ふ、あんしの部の四音の次を検すれば、直ちにあんしやう(安祥)なる語を求め得らるゝなり、

・全部字数優先にするか、字数はまったく考慮しない方がハッキリするのに。ある意味、窮極の折衷かもしれない。でも、それが、大正当時の(一部の)人の実感でもあったんだろうね。それを大事にしておきたい気もします。

子どものために、あえて言文一致を採らなかった児童文学作品もあるのが想起されます。