・マンボって、ご存じでしょうか。踊りじゃなくてですね。扇状地などに見られる横穴式の井戸のこと。岐阜県だと垂井町に今も残るのが有名です。とはいえ、まだ現物を見たことはなく、知ったのも5年まえくらいですが。

・扇状地だと、水が潜伏しがちです。山の崖やそのつづきの固い岩盤にそって水は流れてしまいます。地中にある、水平の岩盤にぶちあたると、水は横に流れていく。とすると、扇状地部分は、まるっきり水が滞留するどころか、迂回して流れてしまうわけです。さてどうするか。

・もちろん、地下深くに井戸を掘れば水脈に当たるわけですが、それって、面倒ですよね。汲み上げないといけない。そこで、山の縦の岩盤付近とか、水が豊富にあるところから横に井戸をほれば、扇状地表面に水を呼ぶことができる。それが、マンボです。

・一度、本物を見ることからはじめたいですが、垂井町だけでなく、たとえば、南濃町にもあることが知られています(シンポジウム記録)。かなり分かりやすく書かれているので、多分、たどりつけるでしょう。だめだでも、道の駅が近いので、農産品でも買って帰りましょうか。

・さて、このマンボ、ちょっとびっくりしたのが、世界遺産・石見銀山に行ったときのことです。横穴の坑道があちこちに掘られているのですが、これを「まぶ(間歩)」というんですね。おそらく、横穴堀りの技術を扇状地にほどこしたのが、マンボでしょう。言葉としても同じもののはず。ひいては、鉱山のトンネル堀り技術が伝播してマンボが掘られ、マブ・マンブ・マンボなどの言葉も伝えられたり、その土地でいいやすいように加工されたりしたんじゃないかと思います。