金沢大学での集中講義(2004年6月)、高山知明先生宅で一泊させていただいたおり、奥様がフルート奏者とのことで、(文字通りの)拙作MIDIを聞いていただいた。いや、技術的には勉強中なので「聞かせた」というべきか。「ただ、打ち込むのは、録音のないものを中心にしています。それだけが取り柄でしょうか」などと言いながら。

 高山さんが、そんな話を木越治先生にもお伝えしたらしい。歓迎会のおりだったか、「明日、オーケストラ・アンサンブル金沢のコンサートがありますが、キャンパス内の宿舎まで帰るバスがあるかどうか不安です。授業の都合もあるので、中止しようかと思います」などと話した。即座に、木越先生が帰りの足を請け合ってくださった。

 同好の士と見てくださったのだろう。ご自身、無類の音楽好きで、ドイツ逗留のおりは毎日のようにオペラやコンサートにお出かけだったとか。そんなお話も、帰りのお車のなかで聞かせていただいた。和太鼓を演奏されるという話は、高山さんからうかがったのだったか。

 同好と聞けば、労を惜しまず、手をさしのべてくださる方と拝したことを思い出す。ご冥福をお祈りいたします。

 高山氏宅でかなでたMIDIをリンク。拙いままで申し訳ないけれど。
 キール(Clemens August KIEL 1813-71)