・四天王寺での古本市、いくつか収穫がありましたが、印象的だった2点を紹介します。


・まずは漢字字典の『袖珍倭玉篇』(下の画像はクリックで拡大。表示後、再度クリック)。横幅はB5~A4の短辺くらいはあるから「袖珍」といっても存在感があり、相応の持ち重りがあります。版面の印象から古いと感じました。17世紀末くらいはありそう。すでに『字彙』が日本に紹介され、和刻本もあるんですが、これは古いタイプのままです。それにしても見たことがない。いや、和玉篇はそれほど見てませんから何ともいえないのですが。
・帰ってからいろいろ見ていると、どうやら神原文庫(香川大学)の『頭書増補節用集大全』(元禄6年ごろ刊か)に合冊されているものと同じもののようです。これ、ちょっと面白い。本体の『頭書増補節用集大全』はB5ほどの縦長本です。これに横長の『袖珍倭玉篇』をどう合冊するのか…… じつは、版木を作るときに、横長の本文を3段にならべて彫るんですね。印刷するときもそのまま。で、裁断してやっと1段ごとの横長・最終形になります。だから、神原文庫本のは三つに分断しないまままに綴じ込んでいるのです。
・『頭書増補節用集大全』に『袖珍和玉篇』が合冊されていることは目録から分かっていましたが、こういう変則(というか半製品?)状態だったとは想像もできませんでした。6年前に実地で見て、初めて知りました。びっくりしたことでした。
・で、その完成形の横長本を見てみたいと思ってたのですが、調べ方が悪いのか、所蔵する図書館などは少ないようで未見のまま。それが今回の古本市でばったり出くわしたのでした。残念ながら、巻末部分が欠けているので刊行時期がズバリと分からないのが何ですが、まあよしとします。


・その2は『詩文重宝記』。こちらこそ手のひらサイズ。同時に『増補詩文重宝記』という弟分も得ました(ただし刊記欠)。これも帰ってから調べたのですが、お兄さんの方は「日本古典籍総合データベース」でも「サイニイブックス」でも出てきません。『国書総目録』に元禄一〇年だかの書籍目録に載ってるよと書いてあるばかり。ひょっとすると「天下の孤本」かもしれません(オーバーだな)。
・漢字の意味・用法を説いたものですが、あつかってる字数は弟分の方がはるかに多い。紙面の使い方も密度が高いし、お兄さんは到底太刀打ちできない規模です。そのせいもあるのでしょうね、お兄さんは早くに忘れられ、弟の方はあちこちに所蔵されてるし、長友千代治編『重宝記資料集成』にも収録されました。
・不遇な兄ですが、よく見てみると一字について割いてるスペースが多いため、ゆったり感があります。時間もゆっくり流れてたんだろうなぁと思えます。


・まずは漢字字典の『袖珍倭玉篇』(下の画像はクリックで拡大。表示後、再度クリック)。横幅はB5~A4の短辺くらいはあるから「袖珍」といっても存在感があり、相応の持ち重りがあります。版面の印象から古いと感じました。17世紀末くらいはありそう。すでに『字彙』が日本に紹介され、和刻本もあるんですが、これは古いタイプのままです。それにしても見たことがない。いや、和玉篇はそれほど見てませんから何ともいえないのですが。
・帰ってからいろいろ見ていると、どうやら神原文庫(香川大学)の『頭書増補節用集大全』(元禄6年ごろ刊か)に合冊されているものと同じもののようです。これ、ちょっと面白い。本体の『頭書増補節用集大全』はB5ほどの縦長本です。これに横長の『袖珍倭玉篇』をどう合冊するのか…… じつは、版木を作るときに、横長の本文を3段にならべて彫るんですね。印刷するときもそのまま。で、裁断してやっと1段ごとの横長・最終形になります。だから、神原文庫本のは三つに分断しないまままに綴じ込んでいるのです。
・『頭書増補節用集大全』に『袖珍和玉篇』が合冊されていることは目録から分かっていましたが、こういう変則(というか半製品?)状態だったとは想像もできませんでした。6年前に実地で見て、初めて知りました。びっくりしたことでした。
・で、その完成形の横長本を見てみたいと思ってたのですが、調べ方が悪いのか、所蔵する図書館などは少ないようで未見のまま。それが今回の古本市でばったり出くわしたのでした。残念ながら、巻末部分が欠けているので刊行時期がズバリと分からないのが何ですが、まあよしとします。


・その2は『詩文重宝記』。こちらこそ手のひらサイズ。同時に『増補詩文重宝記』という弟分も得ました(ただし刊記欠)。これも帰ってから調べたのですが、お兄さんの方は「日本古典籍総合データベース」でも「サイニイブックス」でも出てきません。『国書総目録』に元禄一〇年だかの書籍目録に載ってるよと書いてあるばかり。ひょっとすると「天下の孤本」かもしれません(オーバーだな)。
・漢字の意味・用法を説いたものですが、あつかってる字数は弟分の方がはるかに多い。紙面の使い方も密度が高いし、お兄さんは到底太刀打ちできない規模です。そのせいもあるのでしょうね、お兄さんは早くに忘れられ、弟の方はあちこちに所蔵されてるし、長友千代治編『重宝記資料集成』にも収録されました。
・不遇な兄ですが、よく見てみると一字について割いてるスペースが多いため、ゆったり感があります。時間もゆっくり流れてたんだろうなぁと思えます。