本の本ですね。当時、一体全体、どれくらい書籍が刊行されたかは知っておきたい基本情報です。あらいざらい、できるかぎりの調査で全貌を知っておきたい…… いわば、待望の書です。

・が、ちょっと違うかな、という点も。まぁ、こちらが勝手に心待ちにしていて、実は方針が違うんですよと言われて、勝手にがっかかりしているわけなので、世話はない。むしろ、これだけのものを自分は出すことができないんだから、せめて補遺を、とのつもりで、2つ3つ。

・天正19(1591)年から明暦4(1658)年までの刊行書を扱うんですが、天正18年からだったら、天正18年本『節用集』(堺版)が入るのに、と無いものねだり。

・寛永六年本『節用集』の記載がないのも残念。『二体節用集』横本は載ってますが、それとは別の縦本です。縦本の寛永7年本『節用集』とも別。以前、ちらりと書いたことがあります。もちろん、私が発見したんじゃなく、鳥居フミ子・酒井わか奈編(1996)『東京女子大学所蔵 近世芸文集』(ぺりかん社)の目録で出会ったものです。

・この本は、京都の大手・中野市右衛門の開版書で2巻本です。寛永12年には無理矢理3冊本にされる、ちょっと面白い本なのです。内容もちょっと変