講義の後、中国人留学生からもらった冷製スープ。枸杞・白木耳。
・さて別解。挙例の部分だけでも、見る人が見れば分かるのでしょうが、『洒落本大成』から前後を含めて引いてみます(少し漢字に直したり、句読点を省略・追加などしました)。
[小](略)思案につきて。もつてへねぇ親のうみ付ケた体にきずを付て、心にもねェ不義をするも、元はと云へば、やつはりおめへ江のはたらきサ。とふぞちつたァ尤と思て、堪忍してくんなせへし。
[は]コレ、いくら金魚風にあはれッぽしく、めかしても、そんなことに、ふはとお乗(の)んなさる半蔵様じやァねェ

・俗っぽい語り口のなかに現れるものです。どうやら情けをかけてもらおうとの風情を見破られたところでしょうか。なお、金魚は戯作者・田螺金魚でしょう。

・この語り口や、作為的な風情にかちんと来ている[は](=半蔵)の心持ちから想像すれば、「あはれッぽく」では足りない。もっと、下心のある、いやらしさをすっかり見抜いていることを、相手に突きつけてやりたい。そのような感情の込められたのが、「あはれッぽしく」なんでしょう。だから、「あはれ」との相性がよさそうだから「ぽしい」を選んだというよりは、嫌悪を形にするための「ぽしい」だったのではないか。「感情」の焦点がちょっと異なるということです。

・よりいえば、この「あはれッぽしく」は、「未練たらしく」「汚らしく」などから直接に想起したものではないか。「あはれッぽい」と「~(た)らしく」(マイナスの意味価値のもの)からなる混交・ハイブリッドとでも捉えた方が分かりやすい気がします。