毎日新聞は連濁形にもやさしげサゲシムの形もあるが、「「さげしみ(下墨・蔑)」の動詞化」ってどうかな。何か確証があれば別ですが、サゲスムからでよい気がします。

・「○○しむ」は、動詞に使役シムがつく形でもあり、見慣れています。そこで、ついサゲシムにしたのでしょう(類音牽引)。また、「いつくしむ・おしむ・かなしむ」等々の動詞もある。『広辞苑』だと古語を含めて50語ほどもある。こうした動詞も支えになって、サゲシムをヨシとする人がいても不思議じゃない。

・ならば、「さげずむ」もそうか? 動詞○○ズムは、古語を含め28語ありましたが、○○スムも27語あった。残念。
 あおずむ・いれこづむ・うすずむ・うずむ・うちしずむ・うわずむ・おもいしずむ(沈・鎮)・かいこずむ・かたずむ・ききずむ・くれなずむ・くろずむ・こしなずむ・こずむ・こびしずむ・しずむ・すずむ・たたずむ・なきしずむ・なずむ・はずむ・ひきしずむ・ひずむ・ふししずむ・ふりうずむ・もうししずむ・もてしずむ。
 あいすむ(相済)・いいかすむ・うつりすむ・かいすむ(掻澄)・おもいやすむ・かすむ(掠・霞)・かちすすむ・きすむ(蔵・来棲)・くさかすむ・くすむ・さげすむ(蔑・下墨)・すすむ(進・勧)・すみすむ(住住)・すむ(住・済・澄)・つきすすむ・つっくすむ・ぬすむ・ねすむ・ひすむ・まんじくすむ・やすむ。

・ただ、拍数別では傾向がでる。
  ○○ズム       3拍=7語 4拍=7語 5拍=11語 6拍=3語
  ○○スム 2拍=3語 3拍=11語 4拍=5語 5拍=6語 6拍=2語
 4拍をさかいとして、拍数の多い語が○○ズムに多く、○○スムに少ない。こうしたことも知らずしらずのうちにヒントにしてるんだろう。4拍だともう「拍数の多い動詞」と判断して「サゲズム」に安定感を感じてるのかもしれない。

・もちろん、もっと情感・語感的なことも関係してるかもしれない。意味価値としてマイナスである「蔑む」にふさわしい語形として、サゲズムという濁音を多用した形がしっくりくるとか。あるいは、複合動詞の後部要素がスムであるものは「住む・澄む・済む」である可能性が高いと判断して、「さげすむ」に違和感をもってもいるんだろう。