ADHDっ子の制服は消耗品? | ぽてなまの~と 【ときどきADHD話】

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「なまいき」で「なまけもの」な「ぽてたろう」のノートです。
日常のあれこれや、その日考えたこと、そしてADHDや発達障害についての「あるある」などを書いてこうと思います。

 

ADHDっ子の制服は消耗品?

 

小学校には服装や髪型の決まりがなかったので、私の髪は「ママの方針」でアフロにされていた。

 

ジャクソン5の人気が高かった頃で、服装も厚底靴にベルボトムという感じでコスプレ登校していた。ランドセル? 持ってはいたけど、背負ってません。黄色い帽子? かぶってません。

 

でも「中学生になったら、制服なのよ。髪型もパーマ禁止なの。アフロは止めさせてください」とママに懇願し、中学の入学式には、なんとかワカメちゃん風のおかっぱ頭が間に合った。

 

さて、制服の問題だ。今でこそ、どこの制服も「家の洗濯機で洗える」仕様になっているのだろうが、私が中・高校生だったころはウール混紡で家では洗えない。ドライクリーニングオンリー。「学期の終わりに1回クリーニングに出すだけ」システムだった。

 

だが、注意欠陥型ADHD(免許皆伝級のドジ)の私がそんな頻度で間に合うはずもない。

 

  • ワックスでベトベトな廊下にヘッドスライディング
  • 墨汁入りのすずりをひっくり返す
  • ドアノブにポケットをひっかけて破く
  • 冬の日、ストーブに近づき過ぎて焦がす
  • イスの金具にひっかけてスカートをかぎ裂く
  • 調理実習で鍋のカレーを半分浴びる
  • 腕を入れ損なって袖の裏地がビリビリになる

……などなどなど、トラブルが後を絶たなかった。しかも「洗えばOK」なものばかりではない。クリーニング屋さんだって、あんまりヒドいものは引き受けてくれない。

 

↓かぎ裂きってこんな感じ

 

着られないほどダメにしないまでも、スカートのヘムが全部ほつれているとか、ボタンが複数行方不明とかは日常茶飯事だ。ちなみに体操服のジャージも初回の授業でヒザに穴をあけ、以降3年間ハート型に切った羊皮で「つぎあて」していた。

 

結局、中学ではジャケット2着、スカート2枚をダメにした。その“実績”に基づき、高校入学時にはジャケット2着、スカート3枚を作ってもらった(冬服オンリーの話よ?)。それでも、3年後の卒業式には「マトモ」な状態の上下が揃わなかった。

 

ママは私の制服を「消耗品。スペアが必要」だと割り切っていたようだ。実際、彼女もフルタイムで働いていたし、私がかぎ裂きを作って帰っても、翌朝「はい、元通りよ~」なんていう魔法は使えない。

 

制服の注文はセミオーダー方式だが、転校生と同じで「時期はずれ」だと在庫がないので時間がかかる。もう「最初に作っておくしかない」というのが結論だった。幸いなことに、私は小6で身長が159㎝あり、それ以上あまり大きくなりそうもなかった。

 

最近、私の家の近くでもスラックス制服の女子をよく見かけるようになってきた。うらやましいなぁ。私の頃にあったら、絶対にスラックスを選んでいたな~と思う。コケてもヒザが血まみれにならない。少なくともボトムスが2種類あれば、どっちかが「ヤバい」状況のとき、スペア的にもう一方を使っていればいいという安心感がある。

 

ADHDの子は、朝の身支度に時間がかかることが多い。そしてこれは大人も同じだと思うが、身支度がうまくいかないときはテンションがダダ下がる。もっと言えば学校に行きたくなくなるのだ。

 

登校のハードルを下げるためにも、制服のスペアは用意しておいた方が安心かもしれない。

 

↓都立石神井高校は女子もスラックスあり。いいなぁ。かわいいなぁ。うらやましいなぁ。

(写真は公式からお借りしています)