町会オヤジ組の機動力がスゴい! | ぽてなまの~と 【ときどきADHD話】

ぽてなまの~と 【ときどきADHD話】

「なまいき」で「なまけもの」な「ぽてたろう」のノートです。
日常のあれこれや、その日考えたこと、そしてADHDや発達障害についての「あるある」などを書いてこうと思います。

 

町会オヤジ組の機動力がスゴい!

 

数日前、うちの近くの交差点でバイクを含め4台が絡む交通事故があった。私は家の中にいたのだが、とにかくドーンとすごい音がして「とりあえず、様子を見に」外に出た。片側2車線の道路のあちこちに事故車が停まっている状態だった。

 

ちょうどこのとき、私はバスに乗って出かけるところだった。近所のお好み焼き屋さんのオヤジさんが仕入れの帰りにチャリで事故現場を通ってきて「けっこうヒドいぞ」と教えてくれた。

 

それから約10分、最初に来たのは消防署の赤いバンだった。これが現場についたとたんに黄色いテープを張って、道路は通行止めになった。なんでも、1台のオイルが漏れていて、すぐに対応が必要で、処理に時間もかかるということだった。ケガ人も出ているらしく、道路の縁石あたりに真っ白な毛布を被せて寝かされていた。

 

警察って意外と来ないのね。それから20分ぐらいたって、やっと最初のパトカーが1台来た。

 

普段でも交通量の多い通りはアッという間に大渋滞になって、バスも上りが3台、下りが2台詰まっている状態だった。警察がスピーカーで「この道路は通行止めになりましたので迂回してください」とアナウンスしたのだが、そんなの聞こえている車は先頭の2~3台。ほとんどのドライバーが「何が起こっているの?」という感じだった。

 

「迂回しろ」も何も、このあたりで右左折ができるのは住宅街を抜ける一方通行の細い道しかない。

 

そのとき、最初に出てきたのは3軒隣のダンナだった。それから、その奥の古くから住んでいる家族の若旦那。で、1台1台、運転席側の窓をコンコンして、事情を説明し始めた。説明しただけじゃ渋滞を抜けられないから、自分の家の車庫前にお尻を突っ込ませて「バックオーライ」の指示を出し、Uターンさせていた。

 

配送の大型車はコンビニの駐車場を使ってバックオーライ。軽トラぐらいなら住宅の中を抜ける細い道路を走れるので、抜け道を教えて誘導していた。

 

警察車両は渋滞で現場に近寄れないし、現場検証どころか、まだ交通整理も始まっていなかった。でも、気がついたときには、この「誘導係」を近所のオヤジ4人でどんどん進めていた。町会で「こんなとき、どうする」ってマニュアルがあるとかは聞いたことがない。全部自主的に、自分の判断でやっていることだ。

 

そんなこんなしているうちに救急車が到着して、道路脇に寝ていたケガ人を搬送していった。と、そこには真っ白な毛布と枕が残ってる。「あれは消防署のじゃないの?」と思っていたら、お好み焼き屋の奥さんがパッと行って回収してきた。どうも、オヤジさんが「ケガ人がいるようだから持って行ってやれ」と指示したようだった。

 

私、実はちょっと自分を恥じた。うちにも毛布はあるにはあるけど、咄嗟に「持っていく」ことは考えなかった。ましてや、あんな真っ白な毛布や枕を惜しげもなく地べたに敷くなんて。

 

お好み屋さんの夫妻はスゴいなぁ。パッと出てきて、サンダル履きのまま交通誘導を始めたオヤジさんたちもスゴいなぁ。

 

バス停でポカーンと立っていた私は一種の野次馬だったんだけど、顔見知りのオヤジに言われた。

「ぽてちゃん、バスに乗る前でよかったね。あれじゃどう迂回されるかわからないし、いつ降りられるかわからないよ」

 

他のオヤジにも声をかけられた。

「バスはダイヤが回復するまで時間がかかるだろう。送ってやろうか? 車出してくるよ」

 

ここ数年はコロナの影響で、避難+炊き出し訓練とか、年末の防犯パトロールとか、夏休みの盆踊り大会とか、町内会の結束を強めるような行事が全滅だった。しかも年々新しい人が増えて、ご近所でも苗字がわからない家がある始末だ。

 

それでも、イザというとき、これだけ瞬発力のあるオヤジ達が住む町内なら「大船に乗ったつもり」でいても大丈夫そうかな~と思ってしまった。

 

 

↓ご近所さんパワー、恐るべし。