無気力になるのは脳が疲れているから
抜け出すにはアナログな単純作業が効く
ウツというほどではないけれど、「やらなきゃいけないこと」が山ほどあるのに、無気力というか……どうも“やる気”にならない。
身体に疲れが残っていないのに「なんか、やる気が出ない」のは脳が疲れているからだそうだ。
そんなときは、しばらくPCやスマホを離れて脳を休めるだけでもだいぶ違うのだが、私は「本当は急いでやらなくてもいいアナログな単純作業」から手をつけることにしている。別に家事や作業でなくても、何も考えないでできる「単純な動作の連続」なら何でもいい。
私の場合だと、一番手っ取り早いのが「剣道の素振り」。着替えも必要なく仕事の合間にできて、5~60分と、時間も自分で自由に調整できる。単純な動作の繰り返しだから何も考えずにできるのだが、自然と腕の曲げ具合とか木刀の高さとか、動作に意識が向くことになるので、頭をからっぽにできる。テニスをやる人ならラケットの素振りでもいい。水泳やウォーキングも良さそうだが外出はちょっと面倒くさい。
家事なら、りんごやジャガイモの皮剥きがいい。料理の手順はちょっと狂うが、最初に皮むきでウォーミングアップしておくと、そこからは意外とノリよくサクサクと進む。ただし、無気力状態が続くとポテサラが大量にできてしまったりはする。
家族が無気力に見えるときは、よく噛まないと食べられない“固い食べ物”を出したりするといいらしい。咀嚼も同じ動作をくり返す単純作業だと言えるだろう。ポイントは、脳を休ませて体を動かし、アクションを通じて感じることを増やすというメソッドだ。
これが禅宗の修行僧とかだと、心に迷いが出たときは、境内の掃除や本堂の雑巾がけなどで徹底的に体を動かすそうだ。「心でつまづいたときは体に戻る」ということで、かなりの確率で吹っ切れるらしい。
私は片づけが苦手なので、何も置いていない床面積が確保できない。雑巾がけは「階段ぐらいにしておこうか」という感じで、ご利益を得るにはちょっと足りない。やっぱり泳ぎに行こうかな。