スローペースで進めている、実家の自室整理。

まだまだ今の家に持って来ていないものが残っている。

 

今日こそは、と思ってようやく持ってこれた田崎真珠のパールたち。

これら3点はすべて母が無理して買ってくれたものである。

保証書を見ると、平成8年とか9年。

もう20年以上前!当時私は27歳くらいか・・・。

 

最初にプレゼントしてもらったのは、ベビーパールの3連ネックレス。

 

「あんたに田崎真珠でネックレス買ったよ。」と・・・。

 

不器用な母らしく事後報告だったのである。

しかも、会社の付き合いの関係だった。

私は怒った。

 

「そんなもの無理して買ってからっ!

 私はいらんから、自分たちの老後のためにお金をとっておかなっ!!

 パールのネックレスとか使う機会も無いっ!

 返しておいでっっ!!」

 

その時、母は今にも泣きそうな顔をした。

 

「でも、もう買ったから、返せんよ・・・」と。

 

 

これには後から弟と二人きりになった時にきつく言われた。

「あの言い方は無いやろ?

 アンタに残してやれるものがないから、せめて と思って買ってくれたとよ。」

 

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親には無理をさせたくない という気持ちが

自分のきつい性格のせいで

母を傷つけてしまった。

 

年をまたぎ、それでもグレーパールのネックレスやらリングやらを買ってくれた。

娘がいると、そうやってアクセサリーを残そうと思うのだろう。

 

うちの家計からして、支払いはきついものだったはずだ。

きつく怒った手前、着けるのがずっと気恥ずかしかった。

でも、20年が経ち、母も年をとった。

そろそろ自分も素直に受け入れるべきでは・・・?と後悔しつつ

久しぶりに見るパールたち。

 

変わらずに美しい。

当時はまだ早い と思っていた真円のパールも

今の自分ならしっくりくるのかも?

 

お母さん ありがとう。

あの時素直に受け取れなくて、本当にごめんね。