うちの最臭兵器の岡ちゃん(67歳)の話をしよう。入寮者じゃなくてスタッフなんですけど。
ぽたらか始まって以来の古株で、うちの営繕係としてよく働くっちゃよく働くんじゃあるけど、これぜーんぶ俺がやったんだ!わししかやるものはない、、などと自慢話をたらたら聞かされるんでみんな相手にしない。
それに臭いのなんのって、これで銭湯に行って体洗って来い!ってお金を渡すと、飲み代に消えてしまう。定期的に失踪するんで、そのたびに部屋を片付けると、脱ぎ散らした汚れ物、押入れには弁当、カップラーメン、などなどがすでに別の物体になって、カビやらきのこやら、異次元空間となっている。息を止めて掃除をするも酸欠と同時にその臭いで死者がでそうである。もちろん、本人はその部屋の数倍臭い。
自分では1円も年金を掛けたことがないくせに、老親が掛けておいてくれた国民年金があるという事を知って以来、年金受給日の隔月15日になると、大体10日ぐらい、お金が尽きるまで飲みに歩いて帰ってこないという、繰り返しがそう7,8年くらい続いている。大工仕事があるときに限って、新宿中央公園まで迎えにいくこともあるが、大概はお金も無くなって、外で寝るのも耐え切れず、帰ってくるのだが、悪びれた様子はいっさい無い。けろっと、むしろ悪いのはひょっとして私たちのほうかと思うほど、えばって入ってくる。
でも、そんな岡ちゃんも寄る年波には勝てず、両手に20Lの灯油缶を満タンにして走っていたのが、最近は台車を使うようになったし。しかし、酒を飲むことに関してはものすごいパワーがある。年金とバイト代で十数万あったお金がたった1週間で0円になって帰ってきた。ま、帰ってきても誰も咎めはしないし、3食は不自由しないし。
「朝のパンのバターを塗るのはわしでなければだめだ。他の連中じゃバターを使いすぎる。」そりゃ、あんた左官やだもんね。