iphone散歩

<このへんの秋>

 

 

 

『徘徊』

 

ある日

私の前に食事はありませんでした

私を呼ぶ声もしませんでした

何事が起きたのかを

私は知る余地もありません

確かなことは

見渡しても飼い主の老人が

なんにちも見あたらないことくらいです

いつか早朝にドアを閉める音がしたような気がします

 

どこかを歩き続けているのでしょうか

私の朝食を買い求めるために

来る日も来る日も

私はお帰りなさいの言葉を

喉に詰まらせて待っています

来る日も来る日も

だいぶ朝夕は寒くなりました

せめて温かなところに・・

 

 

 

『その存在』

 

その言葉に私は思わず相槌を打った

そうそう それって

私にも棲みついているようだ

 

・みにくくて

・さびしくて

・なつかしい存在(※)

 

そいつか

私に詩を書かせているのは

私はそいつを確かめようと

普段は開けることのない心の蓋をあけると・・ どうだ

 

見ると そいつは汚れた尻をこちらに向けて

何かをブツブツと呟いているではないか

その姿といったらあまりにも無様で

それって頭隠して尻隠さずだろ

 

ひっそりと

照れるように

でも どこかふてぶてしくて

 

おまえか 随分と長く棲みついたものだ

おまえの描いた落書きが五臓六腑に散らばっている

もう散らかし三昧だな

ところで おまえは

私のなにを喰らって生きているのだ

 

 

(※)茨木のり子「ある存在」

 

 

 

iphone散歩

<このへんの秋>

 

 

 

撮影スマホ   :iPhone 6s

レタッチ:Fotor Photo Editor

 

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 ♡今宵も素敵な夢を♡
☆*:;;;:*☆*:;;;:☆*:;☆ John Potages ☆*:;;;:*☆*:;;;:☆*