スケジュ-ルの延期により「契約替え」計画は混乱中

6月30日、期間雇用社員さんには以下の2種類の文書が渡されたかと思います。

JPEXへの「契約替え」を予定していない期間雇用社員さんには「期間満了予告通知書」が手渡されたかと思います。
  7月31日をもって退職、新たに8月1日から9月30日まで「改めて雇用を希望される場合は、採用担当者まで」という、実質継続雇用通知です。
  新たな雇用期間の契約条件も記されているかと思います。もしここにこれまでと違う内容が記されていたら注意が必要です。組合に相談するか所属上司に相談しましょう。

問題はJPEXへの「契約替え」を希望している社員です。
  その方には、「雇い止め予告通知書」が手渡されたかと思います。期間満了による雇い止め通知です。
  そして本来なら7月1日にも、新たなJPEX会社配属先の通知が行われる予定でしたが、これが延期になっています。
  「雇い止め予告通知書」をもらった社員にはもう一枚、「JPエクスプレス株式会社の採用時期について」というものがくっついていたかと思います。

前総務大臣、鳩山邦夫氏が「かんぽの宿」問題で郵政グループ西川社長と正面切ってバトルを演じていたのは周知の通り。そのときに、不正DM問題と共にこのJPEX問題についてもクレームが付けられました。これでユニバーサルサービスが担保されるのかと。
  事業の認可条件について、以下の点について検討し報告するよう求めています。

1.適正な受託手数料の設定
2.郵便事業会社への収支の影響
3.ユニバーサルサービスコストのデータを示すこと
4.業務運行の円滑化と職員の訓練
5.信書の秘密の保持

以上の検討課題を課せられたため、当初会社が予定していた統合スケジュールに遅れが生じてしまったということです。
  それで、期間雇用社員さんにも、出向を予定している正社員さんにも、内命が出ていないというわけです。
  特に期間雇用社員さんにとっては、すでに雇い止め通知が出ているのに新しい職場が決まらないという、非常に宙ぶらりんな状況になっています。不安を抱えながらの毎日、という状況に。

それだけならまだしも、という報告がいくつか上がってきています。
  職場によっては、JPEX会社採用予定者への「面談」が行われたところもあります。職場によってはと書きましたが、面談が行われていないところもあり、その差はどういう訳なのかという疑心暗鬼が生まれています。

JPEX会社に職場から何人行けるのか。今労働組合は全国でその人数の把握に努めています。本社に問い合わせても、各支社段階で聞いてくれと言うばかりで、現場は混乱しています。
  この4月15日に出された会社側資料では各支店ごとの必要人数が示されていました。ところが、改めて各支社ごとに具体的な必要人数とメッシュ(配達地域)を組合が求めたところ、この資料に書かれている人数との食い違いがいくつか報告されています。
  小包受託者の人数を入れるか入れないかという問題もありますが、受け入れ側(JPEX)の事情が変わったという所もあり、注意が必要です。
  職場ごとの具体的な数字につきましては是非近くの労働組合員に尋ねてみて下さい。

面談が行われた職場で、JPEXへの契約替えを希望しているにもかかわらず、面談から外された、といった報告もありました。
  なぜそうなったのか、支店に問い合わせると、名簿を外した覚えはないと。ではJPEXに問い合わせると、JPの支店から渡された名簿を元に面談を行ったと。再度支店に問い合わせても、知らぬ存ぜぬと。
  これは手続き上の混乱ということでは済まされない重大な「事件」です。本人にとっては雇用と生活がかかっているのですから。

今国会では都合3回にわたりこのJPEX問題が衆・参の総務委員会で俎上にのぼりました。
                http://ubin-watch.ubin-net.jp/uwnews/uwns_36.htm

  衆議院では6月30日に共産党の塩川議員が千葉のいくつかの具体的な支店の状況を示して会社へ雇用の確保を求めています。
  答弁を求められた西川社長は以下のように答えています。
  「可能な限りそれぞれの希望を踏まえた上で対応する」「引き続き郵便事業会社に就労希望の期間雇用社員の方については、同一支店内の他の業務への配置がえや他支店へのあっせんも行っていく予定」「それでもなお余剰となる場合は、適正な要員配置を行うという観点から、雇用日数や雇用時間の調整はあり得る」
  雇用調整は社員の生活に直結するではないかというさらなる追及に対して、西川社長は再度答弁しています。

「もちろん、安易な雇用調整、労働時間の短縮、雇用時間の短縮であるとか、こういったことを安易に行うということはございません。極力雇用を維持すべく努力をしていくということでございます。」

 伝送便 http://densobin.ubin-net.jp/ より