西川社長辞任のあとの郵政民営化の行く末 | 世界一やさしい「郵政民営化」のお話

世界一やさしい「郵政民営化」のお話

小泉旋風では「賛成!」。民主党旋風では「全面見直し、凍結」。

でも、本当はどっちなの? それともどっちでもいいの?

今イチわかりにくい「郵政民営化」見直し議論。 今だからこそ、ぐっと分かりやすく解説してみたいと思います。

おはようございます。
今日も郵政民営化について考えていきたいと思います。

折しも昨日は、西川社長辞任会見が行われました。

「政府の見解と、これまでやってきたこと、これからやろうとしていたことの乖離が大きくなったため」

これで、郵政民営化も大きな方向転換をすることになります。

「郵便、保険、郵貯一体のユニバーサルサービスを」
という政府の方針。

これまで、4社化するために2年以上体制を準備してきた日本郵政グループの組織は、
ここへきて、時計を巻き戻す作業をすることになります。

ちなみに、世界的な郵政の「ユニバーサルサービス」の定義は、あくまで「郵便」に限った話です。
これはヨーロッパも北米も同じこと。

「郵便だけじゃなくて、保険、郵貯も全部一体でユニバーサルサービスを法律上の義務とする!!」などと宣言した郵政事業体は、おそらく日本の郵政が史上初めてだと思います。

さらに、先日もお話したとおり、
民間の金融機関は、銀行法等で「兼業」が認められていません。

「銀行も保険も郵便も一体で経営します!!」
なんてことは、今の法律上は認められていないのです。

郵政を完全に民営化し、民間と同じ土俵でフェアに競争する、という方向でいくのなら、
4分社化が必須だったわけですね。

でもここでは、その方向性は破棄して、3事業一体、というわけですから、
完全に日本郵政を国有に戻すか、
そうでなければ、「特例」として日本郵政だけは、郵便と保険と銀行を「兼業」することを認める法律を作る、ということになるでしょう。


民営化はするけど、特例で兼業を認め、すべての事業に対して法律でサービス提供のレベルを縛る
というのは、かなりいびつな感じを受けます。

そこまでやるなら、

「そもそも民営化なんて最初からしなければよかったのに(郵政民営化選挙はなんだったんだ!?)」

という気がしないでもありません。

さらに、全世界のトヨタグループをひっくるめたくらいの規模と人数の従業員を抱えた組織を
僅か2年あまりの間に「4つに分けたりもう一度戻したりする」という「行ったり来たり」を強いる
ということは、郵政の従業員の方々には、大変な負担だと思います。

加えて、これだけ政治家が経営に介入してくる、ということになると、

普通の神経の経営者は「ぜったいに郵政社長なんかやりたくない、、」と思ってしまうでしょう。

社長後任人事がなかなか進みにくいことは、容易に想像できます。

折しも50兆円の赤字国債発行などで、日本の財務はどんどん痛んでいく可能性が高いですが、
郵政民営化の見直しは、私たちにとって何をもたらしてくれるのでしょうか。

民主党政権の厳しい舵取りが始まるような気がします。


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