“今度一人で来るか。その折には…”と、不埒な考えが湧き起こった。
「有難うございました、ワンピースが四万五千円でございます。
こちらの消費税は、サービスさせて頂きます」
カードと明細書をトレイから受け取る時、女性の指が俺の指に絡んできた。
「ご確認くださいませ」
と、簡単には手を離さない。
俺はその細い指をじっくりと堪能した。
“こりゃ、間違いない。俺を誘ってるぞ”
「また、お邪魔させてもらいますよ。娘抜きにでも」
と、女性の耳元近くで囁いた。
「是非どうぞ、これからもご贔屓(ひいき)にお願い致します。
お店は、夜八時まででございますから」
暗に、閉店間際に来てくれと言っているようなものだ。
「お待たせー!」
奥から、少女が飛び出してきた。
「ねえねえ。おじさんって、ああいう女性が好みなの?」
腕を絡ませながら、少女が聞いてくる。
「あゝ、大人の女性がいいな。どうしてだ?」