[赤児と銃弾の併存する街]二十九(二十九) つい見栄を張ってしまった。 月に一度あるかないかの、メールのやり取りだ。 「田中、…じゃなくて、ま、いいや。 この歌、覚えてる? ♪だよねー、だよねー♪」 突然に相手が歌い出したのには驚いた。 と同時に、腰にピリピリとした痛みを感じ始めたわたしは、思い切って告げた。 「すみません。ちょっと腰が…。 椅子を持ってきますので」