年老いた男が訥々と語る、「男親と娘」のお話。
ある葬儀の席に現れた老人。
ざわつく場を後目に、じろりと一瞥して……。
喪主を押しのけて、鬼気迫る表情を見せながら話し始めた。
疑念を呼び起こす、愛の炎。
今宵あなたを、地獄へご招待します。
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(八)の三
以前にお話ししたとおり、血のつながりの無い娘でございます。
勿論、自分自身に言い聞かせてはおりました。
「血はつながらなくとも、娘だ!」
と、毎夜心内で叫んでおりました。
しかし、崩れてしまいました。
脆いものでございます、親娘の絆は。
もっとも親娘は親娘でも……。
そしてそれからの、わたしときたら……。
娘の入っていることを承知で、
風呂場を覗いてみたり電気を消してみたり、とまるで子供でございました。
娘の嬌声に、無上の歓びを感じているのでございます。
初めの内は間違いと思っていた妻も、度重なるに連れ疑問を抱き始めたようでございます。
わたくしの行動に目を光らせるようになりました。
そんな時でございました、あの、忌まわしいそして恐ろしい夢を見ましたのは。