いろんな自然農や土の本を読んでいて、不耕起のいい所 はこういう事なのかな?

と自分なりに思ったことを簡単にまとめてみました。

(あくまで私自身の解釈です)

 

 

◆耕さなくてもいい理由

何故、耕運機やクワで土を耕すのか、と言われれば「土を柔らかくする」「土壌に空気を入れる」と答えが返ってくることが多いと思います。

 

土壌に空気を入れる、という工程は自然農では他の生物が担っています。
アリ、ミミズ、嫌いだけどコガネムシの幼虫やちょっと穴開けすぎのオケラ 他。
土壌生物は住んでいるだけで土の中は穴だらけ。
 
植物たちも大活躍。
地上部分が枯れると、根っこも枯れます。根っこは土の中で分解されて後には隙間(元・根っこがあった場所)ができます。
これも空気や水の通り道になります。

 

耕してしまうと、これらの自然の穴が全部潰れてしまいます。

 

土が団粒構造になっていれば、それだけで隙間があるし、

団粒構造になっていれば、土も柔らかく…と なんだかんだと繋がっていきます。

 

 

◆耕してはいけない理由

土壌微生物には、それぞれ生息域が決まっています。

 

浅い土に住んでいる生物、土の奥深くに住んでいる生物。

人間が耕してしまうと、階層がぐちゃぐちゃになってしまいます。

 

わかりやすく海で例えると、イワシやアジが深海に移動すれば死んでしまうし、深海に住んでいるチョウチンアンコウやリュグウノツカイが浅瀬に来ても死んでしまいます。

 

人間が土を耕すと、土壌微生物にとっては住んでいる世界がぐちゃぐちゃになるうえ、自分もどこに放り出されるかわからないという状態。

運悪く、全然違う場所に放り出されればそのまま死滅。

 

土壌微生物を増やしたいのに、耕してしまうと逆に数を減らすことになりかねません。

どうしても耕すときは、必要最低限で考えて掘るといいと思います。

 

 

写真は、畑友の畑で落花生の種まきの時期にカラスにペッと遊びで抜いて捨てられた種子。投げ捨ててあったので、もらって土に埋めといたら結構元気に育ってます。

 

自然界って本当にうまくできてるなぁ…としみじみ。

 

土壌微生物の生息域を知ってからは、ジャガイモやサトイモ、サツマイモの収穫時に「微生物のみなさん、すみませーーん(涙。掘り返しまーす」と思うようになった(笑