結局12月初旬以来、ドル円は高値更新できない状況が続いている。

まして、異次元オペで買い支えられた国債も10年もので見ても、極めて

徐々にではあるが、金利が上昇している。

株価の上昇は、これら要素とは対極にあるように見えるものの、その要因が

原油安と、若干円高に振れたとは言え、まだ安値件で安定しているドル円の

おかげであるから納得できる。

同時に、この株高は、一重に日本が危機的状況から脱した事は意味しない。

それどころか、日本の危機的状況は、高度経済成長期以降最大のリスクだと

考えられる。

 

マネタリーベースが膨張しても、マネーストックは増えていかない。

短絡的に見て、マネタイまがいの政策をしてもインフレが顕著に現れないの

は何故か?

インフレになりえる状況が作れないからに他ならない。

何故、そうならないか??

 

もう読者諸氏はご存知のとうり

金は日銀とメガバンクの間でキャッチボールされ、銀行に利益をもたらして

いる。メガバンクは、政府の事業を受注した建設、政府により追い風の製造王手、

さらには助成事業に多く貸し付けられる。都市開発もその最たるものだ。

都内の病院は、軒並み増床、増築、商業ビル、構想巨大マンションが林立して

いる。

潤う一握りの自治体、企業、法人、の間だけを金の大河が流れている。

そうしているのは、政治と行政の実権者たちだ。

彼らは計らずして、経済学を書き換えている。

 

もはや、ケインズでは証明できない。

有効需要創出の理論を後ろ盾にしている、2014年度の予算案がいかに稚拙か

を証明するのは、ピケティか?