プリンスエドワード島時差ぼけの頭が、深夜に目を覚まさせる。深夜0時。日本の正午。スモーキングエリアはホテルの外だ。ローファーを引っ掛けて言ってみる、スキンヘッドで東っぽい英語を話す男が座っていた。かれは、ベンチに座ったまま「明日は素敵な晴れになるさ」と言う。雨が軒先から落ちている。「そうで有って欲しい」そう答えた。見上げると、雨雲の間にフルムーンが見えた何も無い島には多くのものがあった。