狭い山頂に登ると
風は尾根を駆け上がり吹き上げる
冷たい風邪だ
強い太陽に焼けた素肌に
冷たい風が心地よい
見渡す限りの空
遠くには北アルプスの代表とも言える槍ヶ岳に穂高が連なり、そこが日常で無い事を教える。
多くの山々も今頃は多くの登山者で溢れている筈なのに、その尾根は人の気配さえ感じさせずにそびえている。
混む山頂は後続に譲る事として、白く荒い花崗岩の上を一歩づつ降りる。
複雑に折り重なる岩肌をルートをトレースしながら降りる作業はとても美しい景色の中を慎重にすすめられた。
小屋に戻る頃には、さらに多くの登山者が小屋を埋めている。
ぼくは小屋に入った。
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