結構こくのあるプロシュートを口に放り込んではスプマンテ飲む

小気味よいローテーションンに、店の入り口の方からは客の喧騒が聞こえる

悪くない・・・ そう今夜のパーティーは最悪だったけれど ここは悪くない

そう独り言の様に頭の中でつぶやいた

何故か陽気な気分になってきた。


仕事の合間を見て店のオーナーであるケンがテーブルに来た。

「そうしたの今日は」

ケンはいつもどうりに乾いた笑顔で聞いた

「最悪のパーティーに誘われた」

「で・・?」

「逃げてきた」

「途中でかい そうだね 始まって10分かい」

「20分」僕が答えた

「そうか ならサービス精神旺盛な方だ」

「だよな」

ケンは手に下げたグラスを2つテーブルに乗せて、片方の手のワインを注いだ

「こいつなら スプマンテよりはましだ」

そう言って、グラスを差し出した。

「まあね 随分ましだな」

僕そういってプロシュートをつまんだ。

イペリコの味によく赤ワインは似合った


「連れは」

「いないさ」

「それはどうだ」

「いないさ」


「じゃあれは」

ケンが示す方向から女が店に入ってきた

彼女だった。


「逃げたのね」

「逃げた そよりケンを紹介しよう この店のオーナーだ」

彼女は名刺を出そうとバックをいじる

ケンはそれを制して「もう覚えましたから、綺麗な人はすぐに覚える名刺がなくてもね・・・」

そう言うとケンは笑いながらもう一つのグラスにワインを注いで彼女に差し出した。

「じゃごゆっくり あとでまた来ます」

そいつて奥に去っていった。


二人は乾杯をした。


「今夜は愉快だ」

「何が愉快なものですか 逃げ出しておいて」

「逃げ出したから愉快なんだ 居たら不愉快だったに違いない」

「あなたをパーティーに呼ぶのは辞めた方がいいみたいね」

「いいに決まってるさ 僕はパティーが嫌いだ」

「よくわかったわ」

「わかってくれたのはとてもうれしい」


「お腹すいたわ」

「パーティーで食べたのではないのか」

「いいえ」

「そう じゃ好きなものを頼めばいいさ 今夜は愉快だ」


彼女は、ライ麦パンとフロマッジョを注文した。

しばらくして、ライ麦パント 野菜 ウヲッシュドのタイプが運ばれてきた

彼女はそれを、適量を切り分けオープンサンドにして食べた。

「ワイン美味しいわね」

「ワインはうまい」

「じゃ何かご不満」

「いや快適だ」


二人は十分な時間をかけてワインを飲んだ。