私が高校生だった時代は・・・ 1980年初頭

神奈川は鎌倉という場所に過ごし


悪友どもと過ごした日々

高校3年 夏の夜 逗子の海岸での出来事 


逗子の海岸近くに住んでいた同級生である双子の家に集まった。

双子の他には、超高校生ギタリストと言われた男と戸塚からバイクでやってきたベース弾きの信二

夜8時過ぎ海岸へと ふらふら  歩く


裸足にトップサクィダーのデッキ コットンのパンツにTシャツの上に半そでのマドラスチェックのBDシャツ

大型のラジカセを持つ双子の兄 クーラーボックスを抱える双子の弟

海に行くのにも関わらず 何故かグレコのレスポール持ってきたギタリスト

真夏の夜なら、せめて ストラトかテレキャスにして欲しいのに・・・・・


海岸を歩き浜の左側、お城のデニーズの前に伸びる防波堤のテトラに登ると、夜空に海風が

クールのロングサイズに火を付ける

吐いた煙が一瞬で夜風に流れ、そのまま夜に吸い込まれた


クーラーボックスからバドワイザーを取り出して、一人一本

夜空を見上げて のみ始める


ラジカセからは、メゾフォルテのガーデンパーティーが流れ出し

ソロパートをギタリストが引き始める


遠くにロケット花火が炸裂する音


そして、曲は サザン ステレオ太陽族 「夜風のオンザビーチ」


♪♪ 焼けた素肌で夜風にのって

     辻堂あたりで気取ってようじゃん!


2本目のビール で大合唱

ギタリストはヘッドのベグのところにタバコを挟む

「ミュージシャンはハイライト うむ」

等と訳の解らん事を言い始める


そして、「My Fourplay music」


イントロを弾くギターリスト


♪♪見詰め合って髪にタッチ

       両手で君の背にスクラッチ


恋に恋する むさい 男達の大合唱は 足元のゾロゾロ フナ虫達とともに

ラジカセの電池が切れるまで続いたさ。


やがて、男達は恋に夢中になり


大人になり BMW乗り回し、横浜から東京へと


溜池のディスコに入り浸り


女泣かせて 女に泣かされ


傷つき 傷つけ


甘い酒も 不味い酒も


女の美しさも 女の醜さも


人間の暖かさも 人間の非情さも 


知らされ 知って やがては


腹が出て


今は、ただの エロ親爺 


ハゲ頭になった奴もいる


子供の進学に悩んだり


女房が怖くて逃げまくり


自分の食い扶持を憂い


つまらない、大人になった 男達が今 2011年 確かに存在する