この機材が日本の空にお目見えしたのが1990年

私がドメスティックなビジネスから転進したのが1989年の年末だった事を考えると感慨深い。

航空機関士を要さない2サム ドライブの可能な機材は独特なデザインの翼端が象徴的だった。

キャビンに目を向ければ、エコキャビンの機内食のトレーのアントレの皿の下にはヒターで直接暖められる機能があったり、負圧吸引式のトイレは画期的だった。

あの頃お気に入りのシートはエコ最後列の窓側、シートが2列になった部分。

燃料満載状況のヨーロッパ線で、あの巨体がVRで機種上げに入ると”グイッ!”と沈み込むあの場所が好きだった。あの場所に座るとほぼ、地上レベルから緩やかに体が浮く感じを体験できた。


ヨーロッパ線 霜の着いたウインドウから見下ろす凍土の原野

香港 カイタックカーブ を 描きアプローチする感じ

JFK線のビジネスクラスの独特の感じ

ご好意で乗ったFキャビンの静寂


Dに話題を移せば、アッパーキャビンから見下ろすFUK線の瀬戸内の夜景

あの機材でしか味わえない様々な景色と雰囲気


私のビジネスシーンの所々に点在する


そして、長い海外滞在の時 空港でみるあの機体にはとても安心感があった。


まさか、こんなに早く-400が消えるとは思わなかった。


90年代初頭の機内食 和食の魚は美味かった。

張り付いて離れない、ソバの塊

食器に張り付いたオレンジの輪切り

未だ金属製だったチープなシルバーウエア

そのどれもが今や記憶の中で・・・・・

あの、薄紫のコヒーカップも一昔前のアテンダントのユニフォーム同様に懐かしい。



あのきちんとした、航空会社のCA

Y席アッパーキャビンのギャレーでレッドアイを酌み交わしたのは 奇跡か  もはや時効だ・・・・・・