とても綺麗な言葉の羅列は

彼女の住んでいる部屋と同じくらいに 見た目は完璧

毛足の丁度良い、質のいいカーペットは、汚れが目立ちそうな極めて明るいグレーだ。

そんなカーペットがパブリックスペースの廊下に挽かれているなんてさ 普通なのコレ

北欧家具のような重厚なドアは意外にも軽く内側に開く。

部屋は何だろう、アロマのような香りが微かにしていて、皮製のソファーも窓からの景色も

何処か現実離れをしていた。

喧騒に触れたいならば完全防音のサッシを開く。

人工的な都会の景色だけが眼下に眩い。


ドライジン 氷とライムスライス

グラスが軽く汗をかき その水滴さえも落としどころが気に掛かる。


仕事さえも 与えられたもの 経営者のセンスは元々 学んでいたのだから無いはずはない。


適度な暦 恵まれた才能 ただ、 普通に生きていく才能には恵まれていなかったのだ。


結局は素晴らしいものを手に入れて、何を手放した 恐らく何も手放していない。

気ままな 人生は 快適で 優雅で 新しい経験に満ちている


その怖さに 気づかないで生きていられれば 幸せだろう


飼われてる だけの女


その一言で総ては 空白の冷たさを感じる


経営をしていない リゾートホテルのダイニングのように


気づかない事が 総てを救ってくれるだろう


気づかないふりで 歳をかさねるつもりなのか


僕には 良い友人でしかない彼女


そんな彼女を 見ていて思う 飼われてる それが必要なのかもしれない少なくても彼女には。